自分を支えている太い柱の一本が突然無くなった感覚。
松本零士氏の突然の訃報を耳にした瞬間そんな感覚に捕われしばし呆然としてしまいました。
去る2023年2月13日、漫画家である松本零士氏が亡くなられました。
漫画界やアニメ界に多大なる影響を与えた歴史に残る数々の作品を産み出した松本零士氏、少年少女時代に出逢った氏の作品が心に深く刻みつけられたというファンの方も決して少なくはないでしょう。
かくいう私もその中の一人。十代前半の多感な時期に夢中になった松本作品はその後の趣味趣向の方向性のみならず人格や価値観の形成にすら少なからず影響を及ぼしたであろうし、自分自身を構成する材料として吸収され血となり骨となり今に至っている、と半ば本気で思い込めるほど自分の一画を占有しているのが松本作品であり松本零士氏です。
たとえ全ての松本作品を知らずとも、それぞれの作品に宿る松本イズム。
「零士のメカゾーン」は松本零士氏が1970年代に雑誌などに連載していたメカイラスト・コラムをまとめた本であり、本書は近年その新装版として新たに発刊されたものです。
実はこのブログ記事は2月の頭から準備をしていたのですが、2月13日に行われたワンフェスの記事を先出しする都合により後回しにしてしまいました。
なので結果的に追悼記事のような形になってしまいましたが、松本イズムが一杯に詰まった本書を介し若き日の松本零士氏を偲ぶ機会にさせてもらおうと思う次第です。

戦場まんがシリーズに登場した松本零士氏オリジナルデザインの試作戦闘機。
「キ99」という呼称はだいぶ後に付けられたものと思われます。
1ページ毎に力強く魅力的なイラストが踊り、そのメカに込められた松本零士氏の想いや考察などか添えられています。
スリーナインやハーロックなどの松本アニメの大ヒット前夜の頃に書かれたコラムは航空機や艦船そして銃砲といった過去から現在に至る実在するメカたちで溢れ、SFメカや架空メカはほぼ皆無です。

時計までデザインされていたとは。
アニメに出てきそうでいながら現実的にありそうなデザイン。
松本零士氏の名を冠した腕時計はありましたがコレとは違うデザインでしたね。
このコラムのコメントは松本零士氏が自らの生涯を端的に表している気がします。亡くなられた後に改めて目にするとグッと来るものがあります。
今ごろは自由になった魂で星の海を、宇宙の彼方を、思うがままに冒険し暴れまわっておられることと想像します。
多くの素晴らしい作品と夢をありがとうございました。









