永遠の0 (講談社文庫)/百田 尚樹
¥920
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これはやばい。

帯の児玉清さんの言葉にこうある。
「僕は号泣するのを懸命に歯を喰いしばってこらえた。が、ダメだった。」

もともと戦争モノの読み物は好きだ。
昔、戦争自体は賛同できないのに、なぜ戦争モノは好きだし、感動を覚えてしまうんだろうと懊悩したことがある。
「それってもしかして自分は本当は本質的に戦争とか闘争とか、そういったものが好きだからなのか?」
と。

今になってみればそんなことはなく、
俺は戦争自体を美化しているわけではなく、
その戦争の渦中にあって人間らしくあろうとする人の心や、意思、行動、言葉、決断。
そういったギリギリの中にあって人が出した何かはきっと本物であり、純粋なもので、
そこに感動を覚えるんだろうと思う。

自分自身は戦争を知らない世代だ。
本当にその場その状況に立たされたことない俺には戦争の善悪について論じることはできない。
同じ理由で同情することも賛美することもできない。
どんなに話を聞こうが、書を紐解こうが、それで人の心や想いなん測りきることができるものではないしね。
多分俺にできることは受け取った情報を自分なりに咀嚼し、考えること。そしてできることなら
そうあることを人に伝えること。
それしかできないんだと思うし、すべきではないんだろうと思う。

前置きが非常に長くなったが、永遠の0。
これは簡単に言ってしまえば、太平洋戦争時の零戦乗りの話、そして特攻の話だ。
自分がその立場になったらどうなのか。
俺なんかが考えても考えても及ばない境地に零戦乗りはいたし、
特攻隊員なんてもう想像すらできない。

鹿児島の知覧にある特攻記念館に行ったことがあるが、そこにある遺書や手紙の類を読んでいたら
涙を抑えきれなくって半分も見ることができなかったことを思い出した。

永遠の0に出てくるベテランの戦闘機乗りたちは
いずれも26歳の俺と同年代かそれ以下だ。
当時の彼らに対して、俺は精神的に人間的に敵う気がまったくしない。
それって多分恥ずべきことなんだと思う。

今とは全く違う環境にあった60~70年前の戦場。
そこで何があり、どんな人たちがいたのか。
そんなことに思いを馳せることができる小説だと思う。
20代のうちに読んでおくことはきっと損ではないんじゃないだろうか。

と思った。
最近あまりこれはという本に出会っていなかった。特にマンガ。
でもこれは面白い。スラムダンククラスで人生のバイブルになりそうな予感がする。
GIANT KILLING(15) (モーニングKC)/ツジトモ
¥570
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主人公は弱小サッカークラブETU(イースト・東京・ユナイテッド)の監督に新しく就任した達海猛。
元ETUのスター選手であった達海に率いられ、弱小チーむETUは大物食い(ジャイアントキリング)を繰り返しながら選手・チームともに成長していく。。。という感じのストーリー。


普通のサッカーマンガと一味違うのは
主人公が監督だってこと。もちろんピッチの上での戦いもこのマンガの重要なファクター。
だがそれ以上に選手とチーム、サポーターとの関係や、クラブ全体のビジョンというものの大切さや
そこに心を砕く監督という仕事が見えて、のめりこまずにはいられない。

サッカークラブだって組織なんだから、人を育て、配置し、動かすというところは会社となんら変わらない。
つまり組織としてどうあるべきか、選手にどれだけ良いコンディションで試合に出てもらうか。
そういった人が個人ではなく集団として動いて力を発揮するためにどうしたらよいのか、
という原理原則的なものが、はちゃめちゃながらこのマンガには描かれていると思う。


(ダイヤモンド社)岩崎 夏海
公立高校野球部のマネージャーみなみは、ふとしたことでドラッカーの経営書『マネジメント』に出会います。はじめは難しさにとまどうのですが、野球部を強くするのにドラッカーが役立つことに気付きます。みなみと親友の夕紀、そして野球部の仲間たちが、ドラッカーの教えをもとに力を合わせて甲子園を目指す青春物語。家庭、学校、会社、NPO…ひとがあつまっているすべての組織で役立つ本。

(以上、amazonデータベースより抜粋)

なんか書店でよく見かけてて、意外とわかりにくいことを簡単に書いてあるのではないかと思って、買ってみた。で読んでみた。正直ドラッカーのマネジメントを短時間で読める気はしなかった(この本の隣に積んであったのを開いてみた)が、この本はマジで2時間くらいでさらりと読める。その上で『マネジメント』に書いてあるであろうことが具体的に、かつ分かりやすく書いてあった。

私個人としては非常に良い本だと思う。設定も良い。ハウツー系の本はなんだかんだで応用に弱かったりするが、この本では野球部のマネジメントをマネージャーがする。そもそもビジネスとは何の関係もないところからマネジメントで何ができる可能性があるのかを示している。随所に散りばめられているストーリーを膨らませるための設定はわりとどうでもよかったが、それはそれとしてビジネス書としては堅くなく、軽い気持ちで読めてよいのではないだろうか。



【勝手に評価】
みなみが凄すぎる度 ★★★★
ストーリーは稚拙度 ★★★
マネジメントが分かりやすく学べる度 ★★★★★

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら/岩崎 夏海
¥1,680
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(講談社) 福岡 伸一
生きているとはどういうことか―謎を解くカギはジグソーパズルにある!?分子生物学がたどりついた地平を平易に明かし、目に映る景色をガラリと変える。

(以上、amazonデータベースより抜粋)

生物は何をもって生物と定義されるのか。単純なようで深い問いを考えさせられる本。

分子生物学について簡単に解説されているのでとても分かりやすいし、これまでの生物学の変遷なども解説されているので、順を追って学べる辺りが良い。自分が生きているということがこれほど科学的に明らかになるって言うのはロマンを感じる反面、とても不思議な気持ちになる。生きてるっいったいどういうことなんだろうなぁ。。。



【勝手に評価】
生きるって何ですか?度 ★★★★
野口英世の傍若無人度 ★★★★★
研究者の背中がかっこいい度 ★★★★

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)/福岡 伸一
¥777
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(角川書店) 奥田 英朗
小学校六年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても「変わってる」と言う。父が会社員だったことはない。物心ついたときからたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、ほかの家はそうではないらしいことを知った。父はどうやら国が嫌いらしい。むかし、過激派とかいうのをやっていて、税金なんか払わない、無理して学校に行く必要などないとかよく言っている。家族でどこかの南の島に移住する計画を立てているようなのだが…。型破りな父に翻弄される家族を、少年の視点から描いた、長編大傑作。

(以上、amazonデータベースより抜粋)

読み物としては面白かった。背景にあるものは正直言ってよく分からなかった。エンターテイナーな小説。


【勝手に評価】
お父さん働いて度 ★★★★
アナーキー度 ★★★★★
沖縄行きたくなる度 ★★★★

サウス・バウンド/奥田 英朗
¥1,785
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