新日本浪山紀行 -6ページ目

日本百名山 其之弐 奥秩父山塊(大菩薩嶺) 後編

前編より


午前11時35分 大菩薩嶺出発

二人と別れ、雷岩へ向かう。

午前11時40分 雷岩通過

多くの登山客が、ここで昼食を摂っていた。

雷岩の広場から尾根伝いに下がっているが、その先に唐松尾根のコースがある。
ガスが濃いため、先のルートが見渡せないが、下っていく。
最初はかなり急な下りで、道が細く、岩があり、雨で下が濡れていて、滑りやすい。
慎重に、かつ、素早く下りて行く。

山の中腹くらいまで順調に降りていくと、天候が良くなってきている。
雨は止み、日差しも見える。

また、急な下りも終わりを告げ、道はなだらかな下りとなっている。

唐松尾根の道

156_唐松尾根の道

途中、先ほどのご夫婦とすれ違う。

約30分ほどで、福ちゃん荘の裏へ出る。

唐松尾根コース終点

157_唐松尾根出口

午後12時10分 福ちゃん荘到着

ここで、レインウェアを脱ぎ、一服する。
福ちゃん荘では、もう昼だというのに、これから登る人もいるようだ。

ザックをおいて、休憩していたら、福ちゃん荘のマスターらしきおじさんが近づいてきて話をした。
なにやら、おやじさんも登山が趣味らしく、この辺りの100名山には登っているらしい。
最近では甲武信岳に行って来たそうだが、かなり大変だったらしい。
また、店の軒先に吊ってある、100名山の暖簾に、登頂した山のバッジをつけているらしい。
現在4座ということで、私が次回くるまでに、5つになっていることを約束した。

また、この福ちゃん荘の広場で、子供が無邪気に走り回っていたのだが、この子はマスターの息子さんだった。
私は最初、「お孫さんですか?」と聞いてしまった。大変失礼しました(汗。
マスターが「おい!息子」って呼ぶのにもうけましたが。。
元気な息子さんでした!

それと、このマスターの奇癖とでもいいましょうか・・・、話しているとき、軽く上を向いて
白目を剥きます。(笑

マスター、これを見てたら、謝っときます。悪意はありませんので、お許しを(笑

皇太子ご夫妻御休憩所              百名山暖簾

158_ご休憩所 159_百名山のれん

午後12時25分 福ちゃん荘出発

福ちゃん荘で昼食を摂ろうと思っていたが、おやじさんとの話が長くなりそうなので、ロッヂ長兵衛で摂ることにした。日差しがまぶしいくらいに降り注いでいた。
林道を歩いていく人もいたが、私は、山道を選んだ。
途中、ものすごく軽装備な若者たちと出会う。大丈夫かな?と思ったが、挨拶が元気なので大丈夫なのだろう。

午後12時40分 ロッヂ長兵衛到着

林道を歩くのと、山道をあるくのはほぼ、同じ時間のようだ。
ロッヂ長兵衛で昼食を!と思っていたのだが、メニューがあまりなく、肝心のほうとうもなかったので次の小屋にすることにしたが、次の小屋とは、登山口のことで、少々時間がかかりそうであった。
ロッヂ長兵衛の水場で顔を洗う。
冷たくて気持ちがよい。

ロッヂ長兵衛 水場

160_ロッヂ長兵衛の水場

午後12時40分 ロッヂ長兵衛出発

行きの急峻な山道を下っていく。
途中、巨木や絡み合った木々に出会う。
この巨木は昔、子供向け番組「にこにこぷん」に出てきた巨木に似ていたので、思わずパシャリ。
もう一つは、栗の木と楓の木が長年かけて、絡み合ってしまったものである。
木ってスペースがないと、こうなってしまうんだ・・・と思った。

にこにこぷんの大木                栗の木と楓の木

161_大木(にこにこぷん) 162_からみあい

第2展望台、第1展望台を通過したとき、下界を見てみた。
天気が回復しているのか、登りとはまったく違う、風景だった。
雲はかかっているが、うっすらと甲州市街を見ることができた。

第二展望台からの眺望              第一展望台からの眺望

163_第2展望台からの眺め(下山時) 164_第一展望台からの眺め(下山時)

午後13時20分 千石茶屋通過
ロッヂ長兵衛からのくだりはかなり長かった。
千石茶屋を通過し、林道へ戻る。
歩き疲れた足に、舗装された道はきつい。
途中、車に追い越されていくが、これらの車は、ロッヂ長兵衛から登った人たちの車であることに後で気づいた。

登山口に近づいたあたりで、行きに通り過ぎた雲峰寺の立ち寄る。
林道からの長い石段を登っていく。
石段には苔が生しており、歴史を感じさせる。
かなりきつい。何段あるのだろうか。久々に長い石段を登った気がするし、今日1番の疲れだった。
登りきって、本殿に御参りをし、寺の由来等を見ていた。
資料館があったが、お金を取られるので、入らなかった。
ここには、あの武田信玄で有名な「風林火山」の旗があるらしい。見る価値はあるのではないか。


参考:雲峰寺

石段(上り)               雲峰寺本殿

165_雲峰寺階段 166_雲峰寺境内

石段(下り)
167_雲峰寺階段(下り)

午後13時40分 登山口到着

本日のゴールである。
時間的には計画よりも、かなり早く到着した。

番屋茶屋に入り、ほうとうを食べることにした。
中に入り、挨拶する。奥から、おばさんの声がする。
客はこのとき居なかった。
奥から、愛想のよいおばさんが出てきて、ほうとうを注文した。
調理してもらっている最中に、大菩薩温泉までの時間を聞いた。
14時52分のバスに乗りたいことも告げると、時間的には余裕そうであった。
登山口から温泉までは、歩いて、わずか6分程ということで、安心した。

厨房を覗くと、なにやら、瓶がいっぱい並んでいたので、おばさんに、「その瓶はなんですか?」
と尋ねてみると、「もものシロップ漬けですよ!今日漬けたんだけどね。」と返ってきた。
山梨といえば、果樹で有名なところ、さらに、わたしの大好きなももということで、「是非それをいただけないでしょうか?」と交渉した。
本来、お店で並べて売っているらしいが、今日作ったばっかりなので、特別価格で分けていただいた。
桃は早稲桃というらしく、かなり、はじめに収穫されるものらしい。
桃の時期はもう少しあとのお盆の時期が一番いいと仰ってました。
この瓶漬は冷蔵庫で一ヶ月ほど寝かしたほうがおいしいようだ。
現在自宅の冷蔵庫で寝かしています。

早稲桃のシロップ漬け

168_早稲もものシロップ漬け

おばさんとは結構長く話しました。ほんと話好きなおばさんで、どこ出身とか、最近の山梨観光は人気があるとか、息子さんの話とか。
そんなことをしていたが、意外とほうとうができるのが遅く、途中で小鉢類が出てきた。

なますと冷奴だったが、これがまたうまかった。特に奴!
つめたくって、ふわふわしてて、薬味も絶妙で!
単品でも頼めるようなので、是非、ビールと一緒に!

番屋茶屋での昼食 小鉢類

169_番屋茶屋にて昼食(なますとヤッコ)

いよいよ、ほうとうが出来上がり、食す。
この時期にほうとうは熱いため、食べるのに時間がかかってしまう。
味は味噌がとてもおいしい。野菜も1つ1つが大きく、食べ応えあり。
麺もコシがあり、太く、大変おいしかった。

でも、なんといってもしめじかな。きのこはやっぱりうまい!

番屋茶屋での昼食 ほうとう

170_ほうとう

そんなこんなで時間がもう午後2時15分・・・、温泉に入れるのか?と思いながら、店を出ようとしたとき、山で2度、3度であった、おじさんが、番屋茶屋に戻ってきました。
どうやら、丸川峠を回ってきたようで、お互い「また会いましたね!」と声を掛け合ってしまいました。
3人で話していたのですが、いよいよ時間が無くなってきたので、話の腰を折ってしまうようで申し訳なかったのですが、「温泉行くので、そろそろ出ます!」と言って、なかば強引に出てきました。
料金はほうとう1000円と瓶漬の料金500円で1500円でした。

最後におばさんに、「瓶はかばんに入れとかないと、絶対忘れるから!」と言われ、ザックに仕舞いました。
まるで、母親の言われているようで、なつかしかったです。

おじさんにも、「あとで、バスでまた!」と別れを告げられてしまいました。

もっとゆっくりしていけばよいのにと言われましたが、このバスに乗ると18時には帰宅できるということで
このバスを選んだと言いました。

午後2時20分 番屋茶屋出発

さて、いよいよ時間がありません。
林道を走って駆け下ります。
3分くらい走って、見えてきました、大菩薩温泉!
飛び込むように入ります。

参考:大菩薩の湯


玄関で靴を脱ぎ、番台のところで、3時間600円のチケットを買い、素っ裸になり、温泉に浸かります。
湯質は非常にヌルヌルしています。他の温泉にあるヌルヌル感よりも、さらにヌルヌルする感じでしょうか。
内風呂に3分くらい浸かり、露天風呂へ。
2、3分しか時間が無いなと思って、入っていたら・・・・
「あ、やっぱりそうだ!」という声が隣から、聞こえてきます。
そう、山頂であった、大月市の男性2人組がいるではありませんか(笑
私は声をかけられるまで、まったく気づきませんでした。
お二人は、ロッヂ長兵衛から、車で降りてきたらしく、
「ホントに、歩いてきたんだな、登山口から」と言われてしまいました。
どうやら、お二人は、私が、登山口から登ってきたと信じていなかったようです。

また、よく奥を見ると、朝、丸川峠方面へ向かった3人組の方々もいます。
みなさん、ここに入るコースなんですね。

大月市のお二人に、バスの時間が近いことを告げ、もうすぐ出ないといけないと言うと
大笑いされました。
温泉滞在時間10分ほどでしょうか。すぐに上がり、着替えました。
しかし、不思議なことに、とってもさわやかで、肌がすべすべで、汗をかかないんですね。
湯の温度がややぬるいからかもしれません。
いづれにしても、いい温泉であることには間違いないでしょう。
本当はもう少し、ゆっくり入りたかったのですが、今日はこれくらいで。

ちょうど2時45分くらいに、外に出たので、バスにはまだ少し時間があったということで
中の土産物屋で、信玄もちとビールを買いました。
冷え冷えのビールは風呂上りにはたまりません。
そして、従業員に、52分のバスは、ここのターミナルまで来るのか?と何度も聞きました。
答えは、いづれも来るでしたが、とても不安でした。(笑

外のバスターミナルのベンチに腰掛け、ビールを飲みました。
ホントに喉が渇いていたのでしょう、一気に飲んでしまいました。

信玄もちとビールとザック

171_信玄餅とビール

バス停には、おばあちゃんがたくさんいたのですが、そのなかの二人組みに
「バス来ますかね?」って聞いたら、とても、いぶかしい顔をされて、「くると思うわよ!」とそっけなくかえされてしまいました。
すこし変わったおばあちゃんたちでした。

不安はまだぬぐえなかったので、登山口のほうを見にいきました。すると、上からバスがこちらへ向かってきています。ホッとしました。

大菩薩温泉入り口

172_大菩薩温泉にて

午後2時55分 大菩薩温泉 バス出発
中にはすでに、登山口で別れたおじさんが乗っていました。よく間に合ったなあ、みたいな顔をされていましたが・・。(笑
車中、おじさんと話しをしていると、そのおじさんは、再来週も大菩薩に登るとか。
なぜか?と理由を聞いてみると、サークルのようなものに入っていて、再来週には団体で、ここを登る予定であった。
そのリーダーをするので、下見にきたそうでした。
天気が悪いのが残念だったようですが、再来週は晴れるといいですねと話ながら、バスは進みます。

塩山駅手前の甲州市役所前で、地元の人たちが降りていきましたが、そこで事件はおこりました。
先ほどのおばあちゃん2人組が停車前に席を立った瞬間!
後方に座っていた、おばあちゃんが急ブレーキで、後ろへひっくり返ったのです!
あまりの出来事に、わたしは言葉がでませんでしたし、助けに行くこともできませんでした。
見事なこけっぷり、と言ったら失礼ですが、それほど、すごかったです(笑
幸い、おばあちゃんは大事には至らなかったようで、何よりでした。
その後、運転手さんにこっぴどく怒られてました。(笑

午後3時20分 塩山駅到着

天気が良くなったせいか、駅にはゆっくりとした夏の時間が流れていました。
昼下がりということもあるのでしょうか、のんびりした空気でした。

塩山駅からの甲州市の眺め(勝沼方面)    塩山駅ホーム

173_塩山駅 174_塩山駅2

バスで一緒だったおじさんは40分ほどの後の電車だというので、バスを降りて別れました。
私は15時40分の「かいじ」に乗るため、座席指定券を買いに、駅に向かいました。
特急券と指定席券を買い終えた、その時、おじさんが駅まで来ていて、時刻表を見ています。
そして私に、「みんなこっち(かいじ)乗りたがるよね?!」と言ってきたので、「そうですよね・・。」
と答えました。
おじさんは「かいじ」の存在を知らなかったようです。40分後の普通列車で帰ろうと思っていたようですが
新宿まで行くと言うことを聞いて、特急券のみ買って、かいじに乗っていました。
おじさんは切符を買うと、そそくさとホームに行ってしまいました。(笑

わたしはその後、塩山駅周辺を観察し、ホームへ。

午後3時40分 中央本線かいじ乗車

かいじは快適でした。八王子で降りましたが、もっと乗っていたい気分でした。
八王子から、横浜線を経由して、町田へ。町田で小田急に乗り換え、藤沢まで来て、東海道で茅ヶ崎へ。

午後5時50分 茅ヶ崎駅到着

今回、どうしても18時までに帰ってきたかった理由は、この七夕の日に、Jリーグ・Yamazaki ナビスコCupの準々決勝があったからです。(笑
私は関西出身ということで、J開幕のころは多感な高校生でもあり、地元に唯一あったチーム、ガンバ大阪のファンになったしまっていたのです。
この日は宿命のライバル、浦和との決戦ということで、どうしても生で見たかったのです。(リーグ戦などは録画してくるのですが・・)

ということで、茅ヶ崎駅からも、自転車ダッシュです(笑
登山よりも、こちらのダッシュのほうが疲れたかもしれません。

午後6時10分 帰宅

無事に帰宅しましたが・・・テレビをつける直前に浦和にゴールを決められておりました(笑
(結果は1-1の引き分けでしたが・・)


--今回の山行をふりかえって--
百名山 第二座に大菩薩岳を選んだのは、関東圏から近いこと。
それと比較的、安全な山であることでしょうか。
大菩薩岳は岩が多く、丹沢などとは、また違った表情を持った山でした。
コース的にも比較的楽なコースが多く、初心者でも楽しめるだろう。
欲を言えば、天気がよければ富士山やアルプスが見れたでしょう。それが残念だったが、また来たいと思った山でした。
また、今回は人との出会いが多く、とても楽しかったです。

これを読まれて、俺のこと書いてる!?って思ったかた。是非コメントください!
特に、バスでのおじさん!大月市のお二人!

山頂で写真を撮っていただいたご夫婦
見られたら、このブログにコメントくださいね!お待ちしております。


タイムテーブル
チェックポイント名 到着時刻 出発時刻 所要時間
登山口 - 08:10 -
千石茶屋 08:30 08:30 00:20
ロッヂ長兵衛 09:22 09:35 00:52
福ちゃん荘 09:50 09:55 00:15
富士見山荘 10:00 10:00 00:05
大菩薩峠 10:25 10:45 00:25
賽ノ河原 11:00 11:00 00:15
雷岩 11:15 11;15 00:15
大菩薩嶺 11:20 11:35 00:05
雷岩 11:40 11:40 00:05
福ちゃん荘(唐松尾根経由) 12:10 12:25 00:30
ロッヂ長兵衛 12:40 12:40 00:15
千石茶屋 13:20 13:20 00:40
登山口 13:40 - 00:20

日本百名山 其之弐 奥秩父山塊(大菩薩嶺) 前編

2007年7月7日土曜日 (七夕です!)
午前3時半起床

今週1週間で、この時期には必須のレインウェア系をまとめて買ったので
かなりテンションも高く、百名山、第二座目ということで、前日の夜はなかなか

寝付くことができなかった・・・。
にもかかわらず、準備は直前の直前という、いつものあわただしさ・・・。
布団に入っても・・・な理由で、熟睡できなかった。(笑

このあたりは割愛。。

結局、3時間程度の睡眠だろうか、やや頭がボーっとしているが、顔を洗って
水筒に水を入れ、午前4時過ぎ、家を出る。
自転車に乗って、駅へ向う途中・・・なにか忘れ物が無いかと考えたとき・・・

財布忘れてんじゃーん!!(笑
最悪です。。よくあるのですが・・。頭がボーっとしていたせいか
今日もやっちまいました。。
幸い、家からそんなに離れていないところで気づいたので、そんなに痛手になることは
ありませんでした。が、とんでもないロスだと、始発に乗れなかったため、今日の山業
自体が中止になっていただろう。

気をとりなおし、駅に向います。
夜明け前といっても、十分明るい中、茅ヶ崎駅に向う。
タクシーが邪魔だ。

午前4時25分に駅近くのコンビニにて、本日の昼食や行動食、水分を買い込み
午前4時30分茅ヶ崎駅到着。
始発ということで、やはり、徹夜組が多い。
駅に入り、相模線のホームに降りると、もう電車が入線していた。
さすがに、人は居ないだろうと思っていたが、先客が1人だけおり、深い眠りに入っていた。
相模線の車両は、ドアの開閉がボタンになっており、そのボタンを押して中に入る。
大きな荷物を網棚にのせ、シートに腰を下ろす。
出発の42分まで、まだ時間があったので、ホームに出て、ウーロン茶を買い
早朝の空気を吸う。ひんやりしていて気持ちが良い。
夜が明けてきて、空が明るくなってくる。が、天気は悪い。
雲が厚く、空はねずみ色だ。雨になってもおかしくない。

相模線 始発電車

101_茅ヶ崎駅 4:42

結局、乗客2人で出発。買ってきた新聞に目を通しつつ、久しぶりの相模線の風景を楽しむ。
この線、実は学生時代や上京したてのころによく利用していたのだが、風景はもう忘れていた。
見たことの無い風景のなか、電車は進んでいく。
海老名、厚木方面の人々にとってはJRと小田急線を結ぶ、大事な線なのだろう。
途中、ぱらぱらと人が乗り、また、ぱらぱらと降りていく。

午前5時31分 橋本駅到着

横浜線に乗り換えるために、橋本で下車する。というか、相模線はここ止まりが多い。
意外と、人が多いことに驚く。

午前5時38分 橋本駅出発

横浜線に乗り換え、八王子を目指す。

午前5時49分 八王子着
午前5時52分 八王子発 中央線 高尾行き
午前6時00分 高尾到着

中央線本線への乗り換えのため、高尾駅で一時下車する。
電車はすでに入線しており、待っている。
構内のトイレに寄り、出発10分前に車内へ入る。
車内は、長野方面への登山客や自転車愛好家がすでに座っていた。
しかし、混んでいるというわけでなく、席は十分空いていた。
4人座席のBoxに一人で座り、反対のホームを眺めていた。
時間があったのと、途中、朝食を摂る時間が無かったので、車内で食べることにした。
茅ヶ崎で買ったウーロン茶があったので、家からも持ってきた、昨日の晩ご飯の残り、サラダ巻を食す。

午前6時14分 高尾駅出発 中央本線

Box席を独り占めにして、電車が進む。みな思い思いに時間を過ごしている。
私は、音楽を聞きながら、車窓からの風景を眺めていた。
音楽は吉田拓郎 「ペニーレインでバーボンを」、イントロからテンションがあがる。
はねた感じがたまらない。
梅雨の空の下、山々の緑が物憂げだが、音楽を通して見ると、木々たちも踊っているようである。


「旅の宿」あたりで、眠ってしまったような気がする。
目覚めたころには、初狩だった。
以降、中学生や高校生の通学途中に遭遇する。
おそらく、夏の大会前の練習なのだろう。懐かしく思いながら、眺める。

午前7時23分 塩山駅到着

電車を降りても、どんより梅雨空であった。いつ雨が降ってもおかしくない状況である。
ホームの連絡階段を登り、南口に出る。
バスターミナルには、既にバスが到着している。路線を確認し、バスに乗り込む。
後方から2列目の二人座席に陣取る。乗客は疎らだが、地元の人らしき人や、登山客がいた。
出発間際、なだれ込むように数人の登山客が乗り込んできた。
最後の乗客は年配の方だったが、連れがトイレに行っており、待ってくれと、運転手と交渉していた。
遅れてきたのはどうやら息子のようであった。
このバス、名前が「山梨貸切バス」というらしい。
塩山駅 バスターミナル
102_塩山駅 バスターミナル
午前7時28分 塩山駅出発
甲州市の中心部を通り抜けていく。道沿いにはお土産屋が軒を連ねており、観光が重要な産業であることが伺える。
中央線の高架をくぐると、そこからは鄙びた風景が続く。
山梨名物の果樹園が広がり、所々に民家がひっそりと佇む。
車内は静かである。
眼前には奥秩父山塊の一部が広がってきた。

午前7時55分 登山口到着(番屋茶屋)
途中、地元の方が4人ほど降りたので、登山口まで来たのは10人ほどだろうか。
大菩薩岳の登山口ではあるが、番屋茶屋という茶屋に到着する。
ちなみに、番屋とはこのあたりの地名らしい。
塩山から出ているもう一本の路線バス(二本木経由)は、もう少し上に到着するようだ。
登山口 番屋茶屋
103_バス終着 番屋茶屋
午前8時5分 登山口出発
登り用の服装に着替え、ストレッチをし、出発する。
同乗した皆さんは、すぐにスタートしていった。
私は、例の親子の前にスタートした。
登山口といっても、ここからまだ、舗装された林道が続く。
登山口付近の地図
104_登山口地図
登山口から伸びる道             公衆トイレと石碑
105_登山口からの眺め 106_公衆トイレ
登りはじめてすぐに、左手に「雲峰寺」の長い石段が見える。まるで、京都の鞍馬寺のようである。
ここでは、立ち寄らずに、帰りに立ち寄ることにした。

この辺り一帯は「裂石」と表記されている。(登山標識にも裂石と書かれている)
その昔、大地震で大岩が真っ二つに裂け、間に大木が生えたという伝説の地である。
実際に裂石も存在するようだが、バスで通りすぎてしまっていたらしい。
参考:裂石

しばらく林道沿いに歩く。乗用車に追い抜かれていく。
途中、広い駐車場の向こうに登山道が見えるが、これは丸川峠に向かう道である。
ここで、バスに同乗していた3人組を抜く。彼らは丸川峠から登るようである。
丸川峠分岐への分岐と駐車場
107_丸川壮への分岐

先に進むと、つづれ折りのカーブで標識があり、上日川峠と出ている方向に曲がる。
上日川峠への近道
108_千石茶屋への分岐(林道側) 109_千石茶屋への分岐
山道らしい道になってくる。天候だけが心配だった。
山道1
110_山道
曇り空のせいか、わずかな光も木々に遮られて、薄暗く、物悲しい道となる。
15分ほど歩くと、車道に出てしまった。
恐らく、これが先ほどの林道だろう。この道はショートカットのようだ。
目の前には大きなお地蔵さんが黙然と座っている。
無事を祈願し、右手を見てみると、橋の向こうに千石茶屋があった。
お地蔵さん                     橋からの千石茶屋
111_千石茶屋手前の地蔵 112_千石茶屋 橋から
午前8時30分 千石茶屋到着
茶屋自体はやっていなかった。全てのドアが閉じられており、ガラス越しに中をのぞくことしかできない。
中には、宿泊客用の布団や、メモ帳などが確認できた。
昭和40年ごろからあるらしく、歴史を感じる建物である。
その脇の小道を行くと、左手に折れる登山道が現れる。
千石茶屋                      千石茶屋からの登山道
113_千石茶屋 114_千石茶屋からの山道
ここからはかなりの登り坂となる。深い森林の中をえぐるように道がある。
この山の特徴かもしれないが、岩(石)が多い。道の真ん中にも大岩が存在する。
岩を穿って、道を作った跡も見られる。
その岩自体も古く、コケがかなり生している。
山道2
115_山道1
苔生す岩
116_苔生す岩
途中、第1展望台、第2展望台と通るが、この天気のせいで、展望がまったく利かない・・・。
岩と木々が覆う道をかなりのペースで登った。
途中で、水分補給を行いながら、短い小休止をとった。
しかし、ほとんど歩いていたのだが。。
この途中で、バスに同乗していた人を2人抜いた。
一人は第1展望台で、もう一人は第2展望台過ぎたあたりで。
第一展望台                  第一展望台からの眺め
117_第一展望台 118_第一展望台からの眺め
第二展望台                  ブナ林
119_第二展望台 120_ぶな林
木々が折れた中を進み、なだらかな道を歩いていると、「あったかいきのこ汁まで、あと3分」という
標識を見つける。ロッヂ長兵衛が近い。
ロッヂ長兵衛で少し休もうと思っていたので、身が軽くなる。
少し行くと、先ほどの林道にまた出てしまう。
ロッヂ長兵衛手前の標識
121_ロッヂ長兵衛前標識
午前9時22分 ロッヂ長兵衛(上日川峠)到着
ここで、しばし休憩。
だが・・とうとう、雨が降って来た。かなり強めの雨だった。
ここで、水分補給、及び、行動食のカロリーメイトと黒砂糖飴を取り出す。

雨が凌げる、軒下で、雨の用意をする。っといっても、ここではザックカバーをかけただけだが。

ザックカバー
144_ザックカバー
ここでは、バスに同乗していた人、1人と出会う。彼は私の前に座っていた方だ。
彼は先に出発してしまった。
もう一人先客がいて、彼はまだ若く、自転車でここまで来ていた。
朝食なのか、おにぎりを食べていた。
この上日川峠からは、3本道が出ており、大菩薩峠への道、石丸峠への道、下日川峠への道

があるようだ。
駐車スペースもあり、ここまでタクシーで来ている人が大勢いた。
ここからの登山がポピュラーのようだ。

10分くらい休憩し、地図を確認し、出発する。
雨が冷たい。
ロッヂ長兵衛1                ロッヂ長兵衛2
122_ロッヂ長兵衛1 123_ロッヂ長兵衛2
大菩薩峠への道               駐車場と分岐標識
124_ロッヂ長兵衛前分岐標識 125_駐車場と石丸峠方面への道
ロッヂ長兵衛の軒下(雨)
126_ロッヂ長兵衛前で雨
午前9時35分 ロッヂ長兵衛出発
山林の中に入ると、雨はほとんど、降り込んでこない。
雨のせいか、涼しく感じる。先ほどまでにかいた汗が少し冷たい。
ここから、福ちゃん荘までの道のりは、大体なだからな道が続く。
疲れた体には心地よい。
雨の森林
127_雨の森林
午前9時50分 福ちゃん荘到着
山小屋前の急な坂道を登りきると、福ちゃん荘に着く。
かなり大きな山小屋なのか、下駄箱が大きい。
福ちゃん荘1                    福ちゃん荘2
128_福ちゃん荘1 129_福ちゃん荘2

福ちゃん荘 店内の様子
130_店の様子
ここから登る人たちも多く、団体さんがストレッチをしていた。

軽く、辺りを眺めて、先を急いだ。


午前10時00分 富士見山荘到着

福ちゃん荘からの、第1チェックポイントだが、ものの5分程度で着く。
富士見山荘は営業しておらず、雨のなか、怪しげな雰囲気を醸し出していた。
ヨーロッパの山小屋風な建物だ。
天気がよければ、富士見平から、秀麗富士を拝めるようである。
うしろから、先ほどの団体の声が聞こえてくるので、足早にここを去る。

富士見山荘                    富士見平
131_富士見山荘1 132_富士見平

富士見山荘の窓から              富士見山荘前のブランコ
133_富士見山荘2 134_富士見山荘前のブランコ

午前10時10分 勝縁荘前通過

富士見山荘から、しばらく行くと、綺麗な沢にぶつかる。
その奥に、勝縁荘がある。
ここには奥秩父多摩国定公園の地図が立っている。

勝縁荘前の沢                  秩父多摩甲斐国立公園案内図

135_勝縁荘前 136_勝縁荘前の地図

ここからの道には、現在、この先にある山小屋「介山荘」の改装工事のため
車が通っているようで、タイヤの型が残っている。

雨が少し強くなってくるなか、先を急ぐ。
ここから介山荘までは、また、しっとりとした山風景に遭遇する。
標高も高いせいか、亜高山植物と呼ばれる、針葉樹があちこちに出現する。

木々の屋根がなくなると、雨が直接、体にかかってくる。
気温もかなり低い。
しばらく行くと、左手側に山の稜線らしきものが見えてきた。

雨の山林

137_雨の山道


午前10時25分 介山荘到着(大菩薩峠)

介山荘に到着。
なかなかの山道であったが、後半は気持ちよく登れた。
介山荘を眺め、奥の標識あたりで休憩した。
天候は相変わらず曇りで、展望がまったくきかない。
ガスも出てきており、すぐ前が見えない状態であった。

荷物をおろし、防寒用にレインウェアを着る。
風を防ぐことができ、体も温まる。
少し、行動食を食べながら、地図を確認。
方向感覚がまったく無い・・・。峠のどちらに行けば、大菩薩なのかまったくわからなくなっていた。
山座同定盤を見なければ、南の方角さえ、わからなかった。

峠で出会った人々と写真を取り合い、この峠を後にする。

介山荘 その1                  介山荘 その2

138_介山荘1 139_介山荘2

大菩薩峠              山座同定盤
140_大菩薩峠 141_展望盤

大菩薩峠から富士山方面の眺望
142_大菩薩峠からの展望

すると、いきなりの岩場・・・。視界も悪く、かなりの難所であった。
晴れていると、稜線際にあるいているので、とても眺望がきれいなのであろう。
途中にお堂がある。この山は岩が多いこともあり、石碑等が多い気がする。
霊験の高い山なのだろう。

お堂                      岩場1

145_お堂? 146_岩場1

岩場2
147_岩場2

上りきると、軽く下って、非難小屋前を通過する。
そこからすぐに、標高2000米地点に到達する。
人生初めての2000米だ。
今後100名山を登っていく上では、避けては通れない標高だ。
しかし、こんなもの、子供が少し背伸びしたくらいのもんだろう。

標高2000米標識

148_標高二千米

ここから先は、細い岩場が続く。
20分ほど歩くと、雷岩手前で、下の第二展望台の直後に抜いた人をまた、抜く。
おそらく、峠で休憩している間に抜かれたのであろう。

午前11時15分 雷岩到着

急峻な岩場を降りると、雷岩に到着。
なだらかな斜面が広がっており、登山客が昼食を摂っている。
その中をそそくさと通過し、大菩薩嶺を目指す。
ここまで来ると、もうすぐである。

雷岩標識                        雷岩

149_雷岩標識 150_雷岩

レインウェアのおかげか、まったく雨や寒さが気にならない。
さらに、雨も弱くなってきているようであった。

深い森林の中を突き進む。

午前11時20分 大菩薩嶺到着

一等三角点のある頂上は、木々の中にあり、ひっそりと静まり返っていた。
人がいなくなると、日本カモシカでも出てきそうなほど、神聖な景色に見えた。

先客のご夫婦のなかむつまじい光景を写真におさめ、少し先まで歩く。
ご夫婦は、茨城から来ているらしく、今夜、河口湖あたりで一泊し、明日別の山に登るそうである。
二人で写真を撮る際、おじさんが少し照れていたのがおかしかった。

大菩薩岳山頂標識               亜高山植物

151_大菩薩嶺標識 153_亜高山植物(針葉樹)

地図を確認し、帰りのルートを考える。
実は来た道を引き返そうと考えていたのだが、いろんなルートがありそうなので考えてみた。
予定より早くに登頂できたので、早く下山し、山小屋で昼食をかねて

名物「ほうとう」を食べることにした。

丸川峠からのルートを無視して、雷岩から唐松尾根のルートを選択する。
(実は、どのコースをとっても、あまり時間的は変わらないことを後で理解する。)
(唐松尾根は福ちゃん荘への近道であり、登山口までと考えると、どのルートも同じである。)


三角点まで戻ると、次の登山者がいた。男性二人である。
三角点と標識を写真に撮ろうとすると、その付近にいたお二人が、邪魔だと思い場所をずらしてくれた。
荷物まで避けてくれたのだが、標識の上の水だけは置きっぱなしであった。(笑
この水について話を聞いてみると、山梨県の下部温泉の水らしい。

下部温泉とは身延線沿線にある、有名な温泉らしい。

お二人は山梨百名山を登っているらしく、この前は雁ヶ腹に登ってきたらしい。


154_山頂の様子 155_大菩薩嶺一等三角点

頂上の様子                       一等三角点と下部温泉の水

秀麗富士の写真パンフレットを頂戴した。
大月在住らしく、非常に気さくに話しかけてくれた。
登山口から歩いてきたというと、すこし驚いていたが・・。(笑


後編へ続く

からしマヨ in したらば

某ラジオ番組にて、うまい、うまいといわれていた「からしマヨ in したらば」を買って食べてみた。

セブンイレブンにて105円です。紀文から発売中。


したらば

封をあけ、一口かじりつく・・・。確かに最初は笑いしかでない。(笑
見た感じでは、何処かボッテりとしていて、つややかでない感じが否めなかったのだが
食べてみると・・・不思議でした。。

なんというか、絶妙の味ですね。からしとマヨネーズがほど良くブレンドされていて
カニの身らしきものと口のなかで一緒になると、なかなかの味です。

この食べ物には落ちがあり、カニの身ではなく、なんとただの魚肉らしい。(笑

しかし、無添加である。。
よくわからんが、是非ビールのあてにご賞味あれ!

自然と笑顔になるはずです!

したらば2