人新世の風 | 私の小さな自然詩

私の小さな自然詩

ゆっくり自然に癒されたら自然詩を書きます。

春の風に 

去りゆく命を思う


小惑星が 

地球に衝突した 

あの時代のような 

人新世という 

今のこの大量絶滅の時代


時代の風が

その大切な命を 

さらっていく


地球から滅んでいった 

幾千の 

幾億の命が 

人新世の風に流れていく 

空の 

その向こうの大きな光へ 


そんな風は

誰にも見えてはいないから

それが悲しくて 


だから

私はたんぽぽの綿毛を

風に飛ばした


去りゆく命はここにいる

私たちはここにいる

そう風に

描いてみる

ささやかながら


もう一度

たんぽぽの綿毛を

飛ばしてみる

風に

描いてみる

ささやかながらも