ジャイロ測量で思った事 | 工事測量に燃える男、測量の虎(自称)

工事測量に燃える男、測量の虎(自称)

次世代の測量業界に大きな夢と希望を抱き、測量の虎となるべく修行中!

建設工事測量の技術を軸に施工管理支援、CAD支援業務で活動中です。
同業者や関係者の方と色々情報交換できればとの期待も持っています。
未来を測るのは俺達だぁ!

こんばんは、梅雨ですね。


ジメジメするし、暑いし、予定はずれ込むしで、個人的にはあまり好きな季節ではありません。


そうはいっても、私を含めこの時期に結婚する方は多いでしょうから、おめでたい時期なのかもしれませんね。


大人の男としては、「梅雨の煩わしさ」も楽しめるくらいの余裕が欲しいところです。



私は常に余裕がないのですがね・・・・・・


それはさておき、最近の記事は「測量」っぽくない事ばかりだったので、最近感じた測量の技術について書いてみようと思います。


先週、現場で「太陽観測」による真北測定を行ったのですが、普通の測量会社では「真北測量」とかってあまりやらないのではないかと思います。


私は「工事測量」がメインの測量会社に勤めているので、本当にたまにですが、真北を測るような仕事がやってきます。


何のために?って思う方もいると思うのですが、工事測量チックな所では「トンネル工事」関連ですね。


他にも、建築確認申請用の図面作成(日影規制関係)・ソーラーパネル売電事業に伴う調査・空港等のアンテナ関連設置・航空機メンテナンス機器の管理基線設置・基準点の方向角取付・・・・・・


まぁ、他にも色々ありますが、地上で出来る作業は太陽観測で測る事もありますが、最近ではGNSS測量(GPS)が普及しておりますので、手軽に測れるようにはなってきていますね。


そんな中で、ちょっと大変な真北測量がジャイロを使用した真北測量。


私が関わることの多いシールド工事測量(トンネル工事のシールド工法)では特に真北測量の精度が問われることになります。


立坑等の大きさなどで、基準線が長く確保できない場合などは、坑内の出発基線を決めるのにジャイロ測量が必要不可欠となるのです。


トンネル関係では屈伸していくと切羽(掘ってる先っぽ)がどの方向に向き、どの位置にいるのかは測量結果に頼るしかなくなります。


実際の測量も開放型のトラバースになる事が多く、仮に無理やり閉合型にしたところで、坑内のみの誤差は打ち消せても地上との取り合いは補正できないのが難しいところ。


結局は最初の基準ラインは超重要となるわけです。


また、急なカーブがあり、ダボ点(坑内基準点)の点間距離が極端に短くなる時や、かなり長い直線区間で方向性を維持させたいときなども、ジャイロを使った真北測定により方向性を地上に合わせる事が有効です。


実際のやり方は・・・・・・ちょっと秘密にしますけど。


ジャイロもいろいろありますが、ちょっと値段とメンテナンスが大変ですけど、「オートジャイロ」は勝手に器械が観測するので、超高精度かつスピーディー!設置と計画さえできれば、安心して使えます。


ほんと便利な時代になったものです。(オートジャイロは結構前からあったんですが)


昔は、マニュアル型で観測が超大変で測定値はばらつくし、不安要素がどうしても消せず、徹夜で何度も何度も測ったりしていたのが懐かしいです。


そうはいっても、ジャイロを使った測量技術は今後も必要だと思いますし、簡単になってもその値を的確に処理できなければ意味がありません。


その為の知識や応用力は絶対的に必要なんだと思います。


しかし、もしかしたら、もっとものすごい技術が出てくるのかもしれませんね。


昔の方法からどんどん進化してくる。その流れに乗れるかどうかは少し不安です。


今の技術も未来には昔の技術になっていきます。


それでも今の技術を一所懸命に磨かなくちゃなぁ。