速読術と記憶術の関係。
速読術と記憶術を入学試験や資格試験に利用できるというお話。
私の小学校時代は一クラス60人以上が当たり前で、超すし詰めの
教室に押し込められて授業を受けていました。
やがて進学の時期を迎える頃には受験戦争という言葉が生まれたように
試験を含めどの分野でも、いつも競争の中で過ごしてきたように思います。
私たちはこれまで試験と名のつく多くの判定テストを受けてきました。
授業中の小テストから中間試験、期末試験、さらには入学試験、
進学試験、入社試験から資格試験などなど。
ある時は人生の分かれ目になるような大試験もありました。
そこで、今日の本題ですが、誰しもこんな経験をしたことが
ありますよね。
「今日の試験は易しかったけれど時間が足りなくて残してしまった。」
「時間があれば100点だったのに・・・」
先生や親に、悔しい思いをもって話したことはありませんか?
そのとき、先生や親はあなたに何と言いましたか?
東大進学で有名なある私立高校の入学試験を例にしてお話ししましょう。
その高校は進学校で入試倍率も高いのですが、
出題される入試問題の難易度はそれほど高くありません。
むしろ誰もが解答可能な問題といえます。
しかし、簡単なかわりに大量の問題が出題され、時間内での処理能力
の有無が合否の判定基準とされています。
これはどう理解すればいいでしょう。
日本の知育教育で見逃されている基本的な問題にかかわっているのです。
速読能力が向上すると、一定時間内に大量の文字を読むことが
できるようになります。
記憶の方は、いろいろな方法で正確な記憶定着を図るのですが、
データによると一般には一旦記憶したものも1時間経過後には50%が
忘れるといいます。
そこで、記憶定着の一つの手段としての「速読」を例にとると
1回の繰り返しで記憶定着の量は5~10%増え、
5回繰り返せば、記憶定着の量は25%増えるというデータがあります。
記憶術に頼らないとして速読だけでも、
短時間で何度も繰り返しができるので
記憶定着の量はどんどん増えてゆくことになります。
実はこのことはスポーツの分野では昔から当たり前のように
行われてきた繰り返し運動がこれにあたります。
野球の素振りなどは往年の長嶋選手や王選手の何千回、何万回という
素振りが有名ですが、ただ黙々とバットを振ることだけを繰り返すのと
同じことが知育の分野では行われてこなかった、ということです。
同じことの繰り返しはやがて理屈や意識の動作から、反射的な動作が
可能になります。
卓球やバドミントンの試合を見ていると
早い動作で打ち合いますが、球や羽根や相手選手の動きなど
さまざまな条件を一瞬に理解し、反射的に受ける準備をし、
打ち返せるのは黙々と重ねた「くり返し練習」の効果なのです。
速読のコツが身につくと、
一定時間に多くの文字を読むことができ、
一定時間に何度も読めるようになります。
速読のコツを身につける方法は、スポーツの分野と同じく
ここでもやはり同じことを何度も繰り返すことなのです。
小学校の低学年からこの訓練をすれば速読のコツが自然に身につき
入学試験や資格試験は受けることが楽しくなることでしょう。
競争相手が1度しか読めない時間内に何度も読めるし、さらに残った
時間は考えること、見直せることなどが可能になります。
何よりも速読トレーニングの効果に視力回復があるのはうれしいことです。
こう考えると、今からでも何か検定試験を受験したくなってきませんか?