由梨先生ともたくさん話をしていたのですが…

盛岡での二日間で改めて感じたことを書きます。

まずはこの写真。写っていませんが、大人の方もいらっしゃいますし、なんと小学1年生もおります。

そして、小学1年生がものすごく集中して1時間半集中してレッスンしていたんです!これには私もビックリしました。

大人でさえ、1時間半集中しなさい、と言われて集中出来る人は少ないと思います。

しかし、一昨日の盛岡の生徒さんたちは素晴らしかった!これは由梨先生のご指導の賜物でもありますが、由梨先生の指導方針に賛同されている親御さんの教育も素晴らしいと思います。

バレエ教師は「出来るところまで導く」ように日々指導していますが、子供たちが24時間私達教師と過ごしているわけではない。ですから、最終的には親御さんの「教育方針」が決め手になるんです。

その「教育方針」がバレエを踊るにあたって必要な「方針」と相違があれば…いくら教師が指導しても、上達させるのは不可能です。

たとえば、バレエに必要なのは

「新しい知識が突然入ってきても、パニックをおこさないだけの適応力」

だったりします。振付が変わることはしょっちゅうありますし、一緒に踊っていたお友達が急に具合が悪くなり、発表会の場所が変わったり、教師が変わったり…ざらにあります。

親御さんが

「変化を恐れないで、常に頭と身体を柔らかくしなさい」

とご家庭でも導いてあげると、子供たちの吸収力は格段にアップします。

そしてその吸収力の幼児期の基礎作りに、バレエ教師が関与することはほぼ出来ず、基礎は全てご家庭にあるのです。バレエ教師の手が届かないところでもあります。

例えば

「うちは、挨拶なんかさせない。子供にも敬語を使わせない。人見知りなんだから別に無理矢理コミュニケーション取らせる必要ない。不義理なんて当たり前。自分さえ良ければいい。その時さえ満足なら良い」

というご家庭の方針だった場合、いくらバレエ教師たちが挨拶やコミュニケーションの大切さを指導していたとしても、限界があるんです。

しかし、もし親御さんが社会に出た際に困らなくても済むように挨拶やコミュニケーション、人に対する感謝の気持ちをどのように表すか、を指導していたとしたら…バレエに限らず全てのジャンルにおいて成功すると思うのです。

そして、そのような積極的なおかつ自発的な行動力、礼節を重んじるスキルの確認は、残念ながら義務教育だけでは限界があります。

私達バレエ教師の指導する内容を

「これ、学校で指導してもらった?」

と聞いても「いいえ」としか返ってきません。

「はい」という返事を聞いたためしがありません、残念ですが…

確かに普通の小学1年生が仙骨、胸骨、鎖骨、肩甲骨の位置を理解して、なぜ大人の人が腰痛、肩こりに苦しむのかを瞬時にみわけられるスキルだったり、人との距離感、目上の方に対しての言葉遣いなど、義務教育だけで身についていたら、むしろ怖いけど(笑)

しかし

「あ、あんなふうに頚椎がガクッと落ちて、足引きずって骨盤ずれて、背中丸くして歩いてるから、あの人、具合わるそうなんだよね」

「あ、この場面でこんな言葉遣いや態度を取ると、トラブルに繋がるんだ」

と、バレエを習っている小学生なら(小学低学年ですら!)発見できるんです。バレエを習うメリットは、ここだ!と私は思います。

ただ単にバレエを「習ってる」という、お習い事の「ファッション」を求めるのではなく、社会に適応出来る「スキルを身につける」ことが1番のゴール。

ただ単に

「バレエを習っているから姿勢が良い」

だけがメリットではなく、大げさかも知れませんが、普段から自分の身体のアライメントを子供の頃から考える習慣を身につけているか、いないかでは、数十年後に必ず差がつくはずなんです。

これからバレエを習わせたい、とお考えの方、もうすでに習わせている方には、ぜひその「ゴール」「メリット」をご理解頂き、バレエという「芸術」もご理解頂けたら嬉しいです。

左右木健一