愛さんのお友達でもあり、英語ロイヤルバレエ団のソリストでもある Benjamin Ella さんのインタビューです。


三度の疲労骨折、手術…聞くだけで想像絶する話です。


私が20年前、解剖学が大嫌いになった原因は、解剖学セミナーの先生が


「解剖学さえ学べば100%怪我しない!」


と言った言葉で、一気に解剖学が嫌いになりました。


なぜなら、身体の使い方も、もちろん原因はありますが、プロのダンサーだったら身体の使い方さえよければ怪我しない、なんてありえないわけです。


リノリウムの継ぎ目に引っかかったり、滑って転んだり、パートナーとタイミングが合わなくてリフトから落下したり、装置にぶつかったり…


そのアクシデントと解剖学の知識は、結びつかない場合だってあるのに


「解剖学さえ学べば100%怪我しない」


などあり得ない、と思いました。


人間は


「これさえ守れば3日で上達する」とか


「あなたも3週間で痩せます」とか


「このソールでO脚が治ります」とかに弱いですよね。


しかし解剖学は怪我をしない「魔法」ではないし、そしてその知識さえあれば100%上手に踊れるわけでもないし、人を感動させるだけの人間性を完璧に養うわけでもないのでは?


と考えていたので、私は長年「アンチ解剖学」でした。


しかし、たまたまそのセミナーを指導していた人が偏った考えだけで、別に解剖学が悪いわけではないことを愛さんを通じて学び、今ではやっと解剖学のパンドラの箱を開ける事になりました。


開けてしまって、悲鳴をあげていますが(笑)


プロならどんなにケアしていても怪我をします。


舞台数はアマチュア時代と違い、果てしなく多いですし、休息を取れそうで、なかなか取れないですし。


ですから、現役の彼の発する言葉は非常に為になりますし「お花畑の理想」では済まされない「プロの現実」を語っていて非常に重みがあります。


プロになる前に「いかにして怪我を未然に防ぐか」と言うことをDLSでは教えてくれますが、実際留学したらDLSのように懇切丁寧に指導してくれるバレエ教師は少ないです。


教師の月一勉強会に私も参加していますが、様々な怪我を未然に防ぎ、なおかつ美しいラインを作り上げていくには、指導者が全てのアンシェヌマンの意味、そして筋肉や骨をいかにして効率よく子供たちに体感させるか、のレッスンカリキュラム次第で、子供の未来が変わる可能性があることを学んでいます。


ただ単にメソッドに従って


「はい、プリエ、はい、タンデュ」


では決して済まされないことも学んでいる最中です。これは非常に、非常に!難しいチャレンジです。


そしてその仕組みを知らずに子供たちが何度も何度もコンクールに出ていてヴァリエーションばかり練習して、バーレッスンを疎かにすることがあったとしたら、これは「恐怖」だと思いました。


愛さんがコンクールに対して「ネガティヴ」な理由が今なら本当に理解出来ますし、コンクールにエントリーさせる前にやるべき事は山ほどあるのも今ならわかります。


「メソッドでは、この年齢ではこの順番しかやらない」


と言うわけにはいかない日本のバレエ教室ではなおさら


「教師自身が集まってきた子供たちの成長痛などの様子を見ながら、臨機応変にレッスンプランを考えていかなくてはいけない」


と思い、今まで以上に反省しています。


海外の国立バレエ学校はそうはいきません。学年で決められたカリキュラムをこなさないといけないですから。しかし日本ではそれは可能かと思われます(メソッドにこだわらなければ、の話)


数日バレエから離れよう、と思っていましたが指導はお休みでも勉強すべきことが山ほどあるので離られそうにありません(笑)


夏休み明けにどのように指導すべきか、レッスンプランを見直していこうと思います!


愛さんと私のティータイムはfacebook にて


8月7日午前9時〜です。お楽しみに!




左右木健一