東電・原発事故の科学技術の面 | 命をつなぐ

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 2019.10..末期がんを宣告され気力が乏しくなった。
1回目 アルカディアを求めて 五色風 2008.01.011~12.02.10.
2回目 先祖を尋ねて 光源氏 2012.2.11~2020.07.03.
3回目・今回「命をつなぐ」新H.N(青い海)2020.7.14,~
 『乾坤一擲』の心構えで参ります!!

東電・原発事故の科学技術の面

 大相撲も横綱が不在でも、平幕・大栄翔の気合のこもった優勝のTV放送で

無事終わった。さて本題、


(2)東電・原発事故の科学技術の面
 この内容はネットの次のタイトルで東電技術部門が発表している。
引用:福島第一原子力発電所事故の経過と教訓 - 東京電力

詳しく読みたい方はタイトルから参照してください。

 F01.福島第一原発事故の解説図
 文字が小さい場合は直接クリックして拡大されたい。

 

解説:時計回りに0.→1.→2.→3.→と進んで下さい。


   

0.防ぐ「津波の高さ、地震の強さを考慮した設計」と説明しているが、
    ここに根本的な嘘がある。専門家を入れた検討の後半で、
   津波高さを15メートルの可能性を指摘されているのに、
  東電の経営者はその反対意見を強く推し進めた。
  高く設計すると、設備費の費用が高くなるためである。

  それは判断だから仕方がないとしても、僕らは「非常電源だけは
  安全な高い場所に設置して欲しい」と申し出ているのに対して、
 「誰様の意見だ。別の専門家が高い津波の可能性は無いと断言している」


 読者の皆様!、難しい話ではない。一般家庭でも神棚や仏壇、
 電源スイッチなどは地下室ではなく高い所に設ける。常識ですよね。   

 東電の非常電源は地下室に設計設置された。そして事故になった。
 アンダーラインの部分は、裁判でも白状せず、予測不可能だったと
 言っている(怒)


1.止める:地震の時には制御棒が素早く挿入され、原子炉は緊急停止。
     イラストではオレンジ色の4本の制御棒(本当は数十本ある)
   の内、1本だけが下に伸びて燃料棒に挿入されている。
   これで原子分裂反応のブレーキが掛かるのだ。


2.冷やす:何らかの原因で、上記1.原子分裂反応のブレーキがが
    上手く行か無い場合には、放置すると高温になってしまい、
   炉心が空焚き状態になる。それを防ぐために図示の手順で、
   大量の水を炉内に送り込み冷却する。

3.閉じ込める:事故があっても、放射性物質が外部に出ない様に、
      圧力容器(内部のオレンジ部分)、格納容器(外側の
   ひょうたん型)で、放射性物質を閉じ込める工夫がされている。

  この時、圧力容器には400トンの水がある。
  給水ポンプで常に16倍位の6,400トン/hが循環している。

  熱量の方は定格運転中3,300MW(メガワット)もあり、緊急停止で
  7%に減少するが、数分後に1%になる。
  それでも、水1トンを蒸発させてしまう熱量だ。

  


4.冷やすに失敗すると(1):圧力容器内の水位(青色部分)が低下し、
           炉心損傷になる。
 

5.冷やすに失敗すると(2)冷やせなければ、閉じ込め続けるのは
           困難になる。格納容器は爆発し、内部の
   水素ガスや放射性物質は放出される。

中間結論すでに皆様も御存の通り、1号機の建物は爆発で吹っ飛び、
2号機以下も海水を頭からかけるような状態だった。
原子力部品には塩分は厳禁という条件で製作して来た立場からは、
絶望的な思いでTV放送を眺めた。

 幾多の困難が未解決で残っているが、徐々に解決している問題も
あると聞く。技術的な問題はひとまず置くが、参考資料は次に示す
1.福島第一敷地高さと津波


2.福島第一事故の原因


3.廃炉の大切な話(パンフレット)PDF



技術問題は一先ず終わる。