東電・原発事故の政治経済の面 | 命をつなぐ

命をつなぐ

 2019.10..末期がんを宣告され気力が乏しくなった。
1回目 アルカディアを求めて 五色風 2008.01.011~12.02.10.
2回目 先祖を尋ねて 光源氏 2012.2.11~2020.07.03.
3回目・今回「命をつなぐ」新H.N(青い海)2020.7.14,~
 『乾坤一擲』の心構えで参ります!!

タイトル:東電・原発事故の政治経済の面
  原子力発煙業界は、東電を頂点とする9電力会社及び

その下にひれ伏する、日立、東芝、三菱の電機会社で

成り立っている。

その中に、泣く子も黙らせる天皇陛下が居た。

これが実は問題なのだ。

 

  原発事故はロシア(旧ソ連)でも米国でも致命的な事故として
何十年も前に経験したことだし、東電福島は間もなく10年になる。
現在は、新型コロナ問題の方が重要なのかも知れない。

 だが、日本全体のエネルギー規模、地球全体の環境規模、及び
抜本解決への必要時間、必要経費から考えると新型コロナ問題よりも
原発問題が桁違いに重大だと思っている。


(3)東電・原発事故の政治経済の面
 

 この側面は常に中心的な人の問題に結びつく。今回はこの人:
 
F02.勝俣恒久.元東電会長
   
 理知的だが意志の強い表情の人だ

勝俣 恒久(かつまた つねひさ1940.3.29.~)原発事故時の元東電会長、
元社長。また電気事業連合会会長、日本原燃株式会社会長、
日本原子力発電取締役などを歴任した。

 恒久氏の父親昭和期の教育者、のちに代々木ゼミナール創設者の
一人となる勝俣 久作(1901年 - 1968年)。その祖先は武田信玄を抱えた
「武田軍団」の一人。学者を志望していたが、高小卒の学歴しかなく、
努力して国語の教師になった。教え子に吉行淳之介、北杜夫等が居る。
5人の男児は皆優秀で、厳しい教育を受けた。

 [読売新聞:(2002年10月16日)]

長男:孝雄氏、新日本製鐵の副社長、九州石油の社長、会長。
次男:邦道氏、日本道路公団元理事
三男:鎮夫氏、歴史学者、東京大学名誉教授。
四男:恒久氏、本人
五男:宣夫氏、総合商社丸紅の社長、会長。

【1】勝俣恒久氏の業績

 本人恒久氏は業界きっての「合理主義者」
料金課長だった1980年代の第二次石油危機に、大口需要家の猛反対を
押し切り電気料金を50%値上げした。[朝日新聞:(2002年10月16日)]

社長時代は、原発の検査で予定より早く作業を終えた下請企業に支払っ
てきた報奨金の制度を廃止した。[朝日新聞:(2003年6月10日)]

2002年10月、原発データ改竄事件で引責辞任した南直哉の後任として
東京電力社長に就任する。
原発データ改竄事件の際は、社内の調査委員会の委員長を務め、
手腕を発揮した。社長就任後は独占事業のぬるま湯に浸かる社員に
競争意識を植えつけた。

「カミソリ勝俣」の異名をとった社長在職時は、社内改革、特に原発部門
を含めた部門交流に尽力したが、先代に引き続き多くの不祥事を露呈した。

 2008年2月、柏崎刈羽原子力発電所のトラブルの責任を取り引責辞任する。
代表権は保持したまま、東京電力代表取締役会長に就任した。
CHAdeMO(チャデモ)協議会の初代会長の役職にも就き、電気自動車の
普及活動をしていた。

2011年6月福島第一原子力発電所事故後に日本原子力発電の取締役に就任、
東京電力取締役会長退任後も同社取締役に留まっていた。


2012年6月27日の株主総会で、福島第一原子力発電所事故を受け、西沢俊夫
社長、皷紀男副社長、藤本孝副社長らとともに役員を退任し東京電力社友。 

2013年6月の人事で退任となった。これにより東京電力関連の全役職から
退任することとなり、下河辺和彦会長及び廣瀬直己社長ら新経営陣の、
旧経営陣への決別の意志の表れとされた。


【2】勝俣恒久氏の発言内容(長い文章は要約した)
 (06)の所で、本音が出ている。品質よりもお金を重視すると。


(01)肩書にあぐらをかくのでなく、プレヤーとして動くことが
  求められている(企画部長時代)

(02)ピンチのとき入社した社員は伸びる(2003年の入社式での挨拶)

(03)当社は10年に一度の猛暑でも電力の安定供給体制を整えている。
  発電所が全て稼働するのが前提。事故などに備えて、予測ピーク需要
  よりも3%多く発電できるよう発電所を整備している。

    (読売新聞:1996年9月19日)

(04)発電所は電力が必要になってから建設しても間に合わない。良質の
  電気を供給するために、10年、20年先の電力需要を見越して発電所の
  整備をすることが肝要だ。(読売新聞:1996年9月19日)

(05)安全・安定運転が地元の人の信頼を得るための基本。ヒューマンエラー
  の再発防止に心がけてほしい。(読売新聞新潟:2005年6月17日)

(06)これまで発電所建設では効率化より信頼度に比重が多少寄っていた。
  信頼度が多少危うくなっても値下げを追求するよう発想を変えた。
  今つくる発電所はコストパフォーマンスで負けませんよ。

   (電力業界脅かす異端児. アエラ: p. 28. (2001年4月9日))

(07)「発電所の長に全責任があり、本社はアドバイザー的な機能を
  持っているだけだ」…原発データ改竄事件で。
  (「チェック機能がマヒ」東電の原発損傷隠しで保安院が中間報告.
   朝日新聞:  (2002年10月2日))


(08)「原子力については、我々もとにかく情報を全部出していますので、
  逆に不安に思われやすい面もありますが情報を隠さないことで
  長期的に信頼を培うしか有りません」 (「東京電力社長 勝俣恒久
     「オール電化」の大きな波」『Voice』第349巻、2007年1月、 106頁。)


(09)勝俣と皷紀男東電副社長は東日本大震災当日、日中の経済交流を  進める石原萠記主催の「愛華訪中団」の一員として中国にいた。
 2011年3月30日の記者会見において、マスコミ幹部に対する接待旅行
 ではないかとの問に対して「全額東電負担ではない。詳細はよく分か
 らないが、たぶん、多めには出していると思う」等と言い訳している。
  (東電・勝俣会長会見 産経ニュース 2011年3月30日)

(10)2011年6月28日の株主総会において、福島第一原子力発電所事故に
  ついて「補償に関して、今回の事故は史上まれな津波と地震に見舞
 われました。原子力損害賠償責任法の第三条第一項のただし書きにある、
 異常な天変地異に当たります。しかしながら、異常に巨大な天変地異
 に当たるかについては専門家の意見が分かれるうえ、免責を(東電が)
 主張すれば、
云々以下(11)へ。(【株主総会ライブ】東電(2)事故は
 「異常な天変地異」と弁明 産経Biz 2011年6月28日)   


(11)一部の反原発運動家の株主から「原賠法の異常な災害というのは、
  事業者が勝手に決められるのか」と激しく追及されることとなった。
 「賠償責任が無いような言い方をして、賠償金払いますというのは、
  賠償金は施しですか」という質問にも特に否定しなかった。

   (【株主総会ライブ】東電(4)「賠償は施しか!」 “天変地異”
        に厳しい追及 産経Biz 2011年6月28日)

F03.元東電重役の3人
  

  (左から)東京電力の勝俣恒久・元会長、
  武黒一郎・元副社長、武藤栄・元副社長


  以下割愛して、本件を終わるが、

後日、追加記事を書きたくなるかも(笑)。