最近、デフレに悪いのは何なのか・・・
 そんなブログばかりを書いていますが、
 今回は、ガソリン価格です。

 基本的に国民の可処分所得を減らすような現象はデフレを悪化させます。
 
 例えば、税金、社会福祉費(年金・保険料)などです。
 しかし、それだけではありません。
 人間が社会生活していく上で最低限必要なものの価格高騰は可処分所得を減らすことと同じ効果を生み出します。

 それは、生鮮食品価格であり、エネルギー料金であり、上下水道料金などです。
 これらが上がると、国民の消費は冷え込みます。
 景気はどんどん冷え込んでしまいます。

 もし、ある程度のインフレで景気が上向いていれば、
 国民の給料が上がっていて、
 それらの価格を吸収することができますが、
 今はデフレであり、国民の給料は減り続けています。

 このような状況では生活に必要なコストの高騰は、
 国民生活に直撃し、復興しようとしている震災地には多大な悪影響を与えることになります。
 
 政府は即座に動かなければなりません。
 「デフレを克服する!」と政府幹部は発言していますが、
 それとは逆に、その動きは重く行動をほとんど起こしていません。

 政府が主体になってできるデフレ対策とは、要は国が主体となって有効需要を作り出し、
 中小企業や国民の可処分所得を増やすことです。

 それは、基本的に2つしかありません。
 ・有効需要を創出を目的とした積極的な財政支出
 ・減税や社会福祉負担の軽減による可処分所得の増加

 また、日銀のデフレ対策を含めると3つになるでしょうか。
 ・国債の買いオペなどを含む金融緩和
 
 とにかく、ガソリン価格の高騰を許していては、景気は悪化しデフレは深刻化してしまいます。
 デフレで国民の総所得(GDP)が減ってしまえば、政府の総税収入は減ってしまいます。
 いま、政府の財政状況を心配して国民の生活を見捨てることをすれば、
 将来の日本政府の財政はもっと悪化することになります。

 政府はいまこそ、何を優先順位にすべきかを考えるときだと思うのですが。
 
 私はブログの中で橋下大阪市長の政策には反対であるということを書いてあります。
 そのことを、もう少し詳しく書いてみようと思います。

 以下は、4月6日の午前中いっぱいの時間を使って50もの橋本市長の消費税に関するツイートのなかから抜粋したものです。全ツイートを確認されたい方はこちらをどうぞhttp://twilog.org/t_ishin/asc 

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消費税で増収を図るためには、景気を上げることではなく、税率を上げて行くことになる。これで所得の再分配を行うのは不可能だ。消費税は所得のあるなしにかかわらず負担する税。こういう税は、ごみの収集、公営整備、保育所整備、学校整備、老人ホーム整備、その他まちづくりなど住民サービスの財源だ
posted at 09:05:47

所得税や法人税は稼ぎのあるなしにかかわる税。だから所得の再分配に使う税。そして消費税は、所得税や法人税と比べて、地域間での税収の格差が少ない。何より景気の動向に左右されない。景気の動向は、金融政策などマクロ経済政策を使える国の権限と責任。
posted at 09:10:23

そして景気の動向は第一次的には国の権限と責任なのだから、景気を良くして所得税・法人税の税収を上げる責任は国にあり、ゆえに所得税と法人税は国税に。所得税と法人税から地方に配分されている地方交付税は廃止。所得税・法人税で所得の再分配制度をきっちりと作る。
posted at 09:14:33

所得税は税率を上げなくても景気が良くなれば税収は上がる。消費税は景気が上がるか下がるに関係なく、税収は良くも悪くも一定の税。所得の再分配制度を作り直すには、所得税・法人税をいじることが本筋だ。所得の再分配のために消費税をいじるなんて言うのはナンセンス。メディアよ、目を覚ませ!
posted at 09:21:26

そしてもっと大局的な話し。朝日新聞が嫌う組織マネジメントの話しだが、国の財政再建を進めるためには、増税の政治的リスクは地方に移管する方が良い。地方に権限と責任を負わせる方が、日本の財政的危機を回避できる。それは地方は、国のルールで、厳しい財政規律のルールをはめられているから。
posted at 09:30:27

地方は国と違って赤字債を発行できない。まさ財政健全化法であまりにも酷い財政状況だと強制的に是正される仕組みがある。だから地方交付税を廃止し、消費税を地方に渡せば、足りない分は地方は何とかしなきゃならない。増税するか、サービスを削るか。この状況下で決定できる民主主義が働く。
posted at 09:32:42

国は赤字は青天井に垂れ流し。強制的に財政健全化を迫られるルールもない。全く責任のない、緩い世界。国債市場でノーを突きつけられるまで決定しなくても良い。だから厳しい決定ができない。ところが地方には厳格なルールがある。ゆえに増税かサービスを削るしかなくなる。
posted at 09:34:21

今の税率のまま消費税を地方税化し、地方交付税を廃止すると、国は4兆円得をし、地方は4兆円損をする。そうすると地方はこの4兆円を埋めるために消費税を上げるか、サービスを削るしかない。どちらの判断でも良いが、いずれにせよ決定はしなければならない。だから消費税の地方税化を言っているんだ
posted at 09:36:30

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 簡単にまとめると・・・

・地方交付税は廃止し、消費税を完全に地方財源とする。
・地方自治体は基礎的な住民サービスは財源内でおさめるようにする。
・所得税、法人税は完全に国の財源とし、税収の増収は景気を上げることによって達成するべき。
・所得の再分配は所得税・住民税で行うべき。

 さて、色々と同意できるところもあるのですが、
 結論はわたしの考えとは相容れないということです。

 消費税を地方自治体の財源に移譲するのはいいですが、
 消費税の徴収はどうするのでしょうか?
 税というのは、もし財源としてほしいのであれば、徴収の義務も地方自治体が負わなければシステムが成り立ちません。
 使う主体が、集める主体でなければ、税の徴収などうまくいくはずがないのです。
 地方交付税はあくまで使う主体は国でしたが、税源自体が移譲されるとなれば、使う主体は地方に移ります。
 そして、そのコストは過疎化した地方のほうがかかることになります。
 密集した大都市より、過疎化した地方のほうが税金を集めるのも使うのもコストがかかります。

 つまり、橋下市長が言っているのは、大都市に都合の良い政策ということになります。
 徴収コストもしくは行政コストは大都市のほうが良いとしたら、
 財源となる消費税率もしくは行政サービスには大都市と地方では格差が自然と生まれてきます。
 地域間格差の拡大の加速化が懸念されます。

 小泉構造改革で、確実に地域間格差は広がりました。
 橋下市長の主張している政策はそれをひどいものにする可能性があります。
 そしてそれは、いびつな国土形成につながり、
 有事に対して脆弱な国家をつくる可能性があります。
 
 なにより、今はデフレ不況の真っ只中にあります。
 もし、地方自治体の行政の効率化、税源の移譲などしてしまったら、
 赤字国債を発行できない地方自治体は緊縮財政しかとる道はなくなります。(これはツイッターでも橋下市長は主張していますw)
 そうなれば、有効需要は減り続け、デフレは深刻化し、
 地方は疲弊してしまいます。

 橋下市長は小さい範囲でしか、マクロ経済のことを理解していないのです。
 その根底には、赤字は悪いこと・・・その考えがこびり付いているのでしょう。
 地方自治体や民間企業、個人ではその通りかもしれませんが、
 政府もしくは国家全体の経済を見渡したとき、違う答えが見つかると思うのですが。

 橋下市長がルーズベルトになることを祈るしかないのでしょうか?(ルーズベルトは大統領になるまでは財政均衡主義者でしたが、大統領就任後、積極財政に舵を切りました)
 
 官僚を悪く言う言論は多いですが・・・(自分もその一人でしょうか?)
 
 官僚は悪魔でも天使でもありません。当然、無謬でも清廉でもありません。ただの人間であり、その集まりです。
 当然、出世もしたいでしょうし、お金や名声も欲しいでしょう。権力欲だってあります。
 それは、私たち一般の国民もそうでしょう。それを否定する人はいないはずです。
 つまり、官僚は一般の国民と同様それらの欲と無縁ではない普通の人間たちということです。
 そして、普通の人間である以上、数多くのミスを犯します。
 しかし、役人、とくにキャリア官僚は無謬であることが求められるらしく、自らミスを認めようとはしません。

 このような、気位が高い集団を使いこなすことは無理なのでしょうか?

 いいえ、ちがいます。

 官僚を使いこなすことは出来るのです。

 例えば、今の財務省の省益とは、「消費税の税率を上げ、そのなかで大企業の税制優遇の余地を作り出し、天下りポストなどの利権を作り出すこと」だったりします。

 これは、デフレから脱却しなければならない国益とは真っ向から背いています。
 しかし、官僚にとって自分の数多くの欲を満たしてくれるのは、国益ではなく省益です。だからいかにそれが倫理的に間違っていても、国民の利益に反しても省益を優先させるのです。
 また、会社に例えると、それがいかに間違っていても会社(所属している組織)の命令に逆らえないということです。

 ここで、「国益だから、官僚は言うことを聞け!」という、正論を唱えたとしても、官僚は全く動きません。彼らは国益で動いているわけではないですから。

 ならばどうすればいいか?

 国益と省益を一致させることです。

 財務省の今の省益が「増税すること」であるとしたら、それを「経済成長すること」に変えるのです。その「経済成長すること」に貢献したら、お金や名声を与えてあげるのです。そうすれば、国益と省益が一致する方向に向います。

 例えば、野球で言うとダルビッシュの年俸が上がることに文句を言う人はあまりいません。ファンもそうですし、同じプロ野球選手からも文句はでないでしょう。しかし、もし年に1勝もできないピッチャーが1~2億円をもらっていたらどうでしょうか?非難の声が上がらないでしょうか?

 ファンを楽しませる、プロ野球を盛り上げるという、みんなの利益にかなえば、その人材にお金や名声が与えられても非難はされにくいということです。

 ですから、官僚が国益にそって働き、名声やお金をもらっても国民は文句は言わないはずです。

 そこで重要になってくるのが、政治の力です。

 「国益」というものをわかりやすい形にするのも政治であり、
 「国益」と「省益」を一致させるのも政治の力ですから。