読書時間:3.0h
一読:あり
再読:なし
R指定:なし
著者:辻田真佐憲
刊行:2015年9月
価格:880円+税
出版:イースト・プレス
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プロパガンダの事例集
はじめに
大日本帝国の「思想戦」
欧米のプロパガンダ百年戦争
戦場化する東アジア
宗教組織のハイテク・プロパガンダ
日本国の「政策芸術」
おわりに
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プロパガンダとは「政治的な意図に基づいた宣伝活動」のことである。
各国に共通するのは、指導者が「プロパガンダは楽しめる必要がある」と認識していることである。
戦前の日本では、エノケンが、コミカルな歌詞に戦争ネタを差し込んだり(もしも忍術使へたら)、徳山璉が、軍歌を歌っていた(大陸行進曲)
今なら AKB48が軍艦マーチを歌うみたいな感じ!?
楽しいには、美しい、芸術的も含まれる
ドイツ映画の「意志の勝利」、「民族の祭典」、「日の祭典」は芸術的の例である。
他にも、ソ連、北朝鮮、中国の、映画、雑誌、アニメ、ラジオの例を取り上げている。
プロパガンダの何が悪いのだろう。
海軍の松島慶三は、平時(戦前)からプロパガンダに勤しんでいたそうだが、何もしていなければ、大戦に参戦しなかったということはないはず。
プロパガンダには2つある たぶん
1つは数撃ちゃ当たる
もう一つは隠す
4章でオウム真理教のプロパガンダを取り上げている。
雑誌、機関誌、政党、パソコン通信、アニメ、ラジオ番組、これだけチャネル展開があれば入信する人もいるだろう。300人に1人が反応する街頭のティッシュ配りと同じノリである。
イスラム国も同様である。プロパガンダが楽しく見えないのはさておき、チャネル展開が多いのでローン・オフェンダーになる人がいてもおかしくない。
プロパガンダのおかげで戦争を始めても国民の理解が得られたと思われる、みたいな考察はないから、平時は~、戦時は~、宗教団体は~、自衛隊は~、という事例紹介に留まっているが、
事例の中に1つだけ「隠す」があった。
これは、ロシアが攻めてくるというウクライナ側の情報に対する、ロシア側のつぶやきである(クリミア半島併合後)
ウクライナはロシアが攻めてくると考えているが、そんなことないよ~ん、とロシアは茶化している。
このとき計画していたかはさておき、侵攻する意志を隠すプロパガンダである。
『我々は未来の「楽しいプロパガンダ」を防ぐために、過去の「楽しいプロパガンダ」を学び、その構造を熟知しなければならない。
そのためには、思考実験こそ最大の武器となるだろう。これが本書の結論である』
サンディの今日もワインでは違う結論である。
楽しいプロパガンダ自体は問題ではない。楽しいプロパガンダで何を隠しているか、それが問題である。
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プロパガンダが楽しいなら、カウンターも楽しい方がいいと思ったら思い出した。
巧みな言葉で~ 一般庶民を~ 騙そうとしても~
ほんの少しバレてる~ その黒い腹
何やってんだー 偉そうにー 世界のど真ん中で~
ラブ・ミー・テンダーの歌詞には毎回ニヤけてしまう。
これぞ楽しいプロパガンダカウンター。


