消費される階級 | サンディの今日もワイン

サンディの今日もワイン

サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。

読書時間:2.0h
一読:あり
再読:なし
R指定:なし(賞味期限3年)
著者:酒井順子
刊行:2024年6月
価格:1700円+税
出版:集英社

本本本本本本


言ってはいけないことを題材にしたエッセイ

はじめに
男高女低神話のゆらぎ
五十代からの「楢山」探し
まぶた差別と日韓問題
〝親ガチャ〟と〝子ガチャ〟
東大礼賛と低学歴信仰
「ドラえもん」が表す子ども社会格差
「有名になる」価値の今昔事情
「ひとり」でいることの権利とリスク
おたくが先達、〝好く力〟格差
バカ差別が許される理由
ミヤコとアズマ、永遠のすれ違い
「かっこいい」、「ダサい」、「センスいい」
超高齢化時代のおばあさん格差
姫になりたい女の子と、姫として生まれた女の子
デジタル下層民として生きる
男性アイドルは無常の風の中に
世代で異なる、斜陽日本の眺め方
反ルッキズム時代の容姿磨き
モテなくていいけど、出会いたい
稼ぐ女と、使う女
遅ればせながらの金融教育
おわりに

 

......

 

よみタイ 2022年7月~-2024年4月(公開終了)

 

『会社で話せないことは、飲み会の場で
皆がいる場で話せないことは、男だけ/女だけの場で
口に出せないことは、ネットで』

格差というより、言ってはいけないこと
だから気に入った。

 

エッセイと思って軽く読み流していると、ときおり耳が痛い。

『肉体労働者より頭脳労働者の方が稼げる仕組みを作ったのは脳力の高い人です。それっておかしくない?と食ってかかる人はいません』

そのとおりでございます。

 

 

しかし、いつまで続くか分からない。
人手不足で大工の収入は増えている。


大工急減で注文住宅はいっそう「ぜいたく品」に? 業界に変化の兆し

 

 

挑戦する人、続けられる人がネタになるのも、挑戦することはリスク、続けることは低コスパな時代だからだろう。
ネタが今の空気感を反映しているのなら、20年後は違う感覚を抱くと思う。
20年前のエッセイなら、違う感覚が分かるかもしれない。
幸いなことに選ぶには事欠かないので、他のも読んでみよう。
 

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