読書時間:4.5h
一読:あり
再読:あり!?
R指定:なし
著者:クロード・スティール/訳:藤原朝子
原題: Whistling Vivaldi: How Stereotypes Affest Us and What We Can Do
刊行:2020年4月
価格:2200円+税
出版:英治出版
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ステレオタイプ脅威は潜在的に存在する
アイデンティティを持つがゆえの制約
アイデンティティと成績の不可思議な関係
ステレオタイプ脅威の正体
何を主要なアイデンティティと捉えるか
誰しもが影響を受ける
優秀な人ほど打ちのめされる
思考と身体への負担
環境に潜む「サイン」の働き
ステレオタイプ脅威を縮小する方法
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わたしたちを分断するもの
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人をつなぐ橋としてのアイデンティティ
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ステレオタイプは固定観念という意味である。(偏見と思っていたのは( *゚艸゚)ナイショ
女性はリーダー向きではない、というのはステレオタイプ、
男性のリーダーならダメと思わない場面で、だから女性のリーダーはダメなんだ、と思うのが偏見
女性はリーダー向きではないから登用しないのは、差別
『ステレオタイプ脅威に置かれるとパフォーマンスに影響する』
『ステレオタイプ脅威は取り除くことができる』
、というのが著者の主張である。
ステレオタイプ脅威は再現性に問題があり、6750万ドルも無駄に費やしたという記事がある。
The $67.5 million wasted on stereotype threat research
信じるか? それとも信じないか?

著者は黒人なので、ステレオタイプ脅威を感じてきた。
すれ違う人に笑顔を振りまいても避けられていると感じている(黒人は荒っぽいと思われているので害がないことを示す)
原題の『Whistling Vivaldi』は、口笛でヴィヴァルディを吹くことにより、避けられていないと感じた著者の体験が元になっている(教養のある黒人と思われた)
ステレオタイプ脅威はアイデンティティ付随条件によるため、どういうとき脅威になるかの条件付けが難しい。
本書では優秀な学生にステレオタイプ脅威を与え、結果が下がる例を取り上げている。
「優秀な学生」がアイデンティティ付随条件で、「黒人は知能が低い」がステレオタイプ脅威である。
アンドリュー・メロン財団も協力し、ステレオタイプ脅威の事例は申し分ない。研究は書籍化されている。
The Shapes Of the River
それでも、ステレオタイプ脅威は「ある」と裏付ける結果ばかりはどうなのか。
ステレオタイプ脅威におかれた優秀な女子学生が、数学のテストを受ける前に、文章に含まれる母音の数を数える作業を行った。
数学のテストを調査の対象と見せかけて、その前の作業を対象としたので、ステレオタイプ脅威が無意識に与える影響が分かる。
優秀な女子学生なので母音の数は合っていたが、それは調査の対象ではない。文章に含まれていた単語をいくつ覚えているか、が対象だった。
ステレオタイプ脅威におかれた優秀な女子学生は、あまり単語を覚えていなかった。つまり、
無意識のうちに脳に余裕がなくなっていた。
クリティカルマスになると、ステレオタイプ脅威は下がるという。
クリティカルマスはマーケティング用語で、普及率が跳ね上がる分岐点のことである。
本書では少数派が居心地の悪さを感じなくなる分岐点という意味で使用している。
著者は、学生のときアドバイザーの指導をうけて、クリティカルマスで脅威が下がったことを振り返っている。
(記載はないが、学生アドバイザーは白人と推察される)
クリティカルマスが居心地の分岐点というのであれば、著者の主張は、こう言い換えることができる。
『居心地がパフォーマンスに影響する』
居心地を改善できるのは自明なので、わざわざ付け加えなくてもよいかと
