読書時間:6h
一読:ありかも
再読:なし
R指定:なし
原題:IDENTICALLY DIFFERENT WHY YOU CAN CAHNGE YOUR GENES
著者:ティム・スペクター/訳:野中香方子
刊行:2014年9月
価格:2400円+税
出版:ダイヤモンド社
エピジェネティクス小ネタ集
序章「遺伝子ですべて決まっている」は本当に正しいのか?
遺伝子神話とその崩壊
幸福遺伝子
才能遺伝子
信仰遺伝子
子育て遺伝子
悪の遺伝子
死の遺伝子
肥満遺伝子
癌/自閉症遺伝子
同性愛遺伝子
浮気遺伝子
細菌遺伝子
クローン遺伝子
本書の仮説(まともな科学者は慎重なので、替わりに確定しときます)
1.外的要因は遺伝子に永続的な影響を与えない
2.獲得形質は遺伝しない
1、2とも答えはNO
知っていること違うと思ったら、エーテルの例を見てみよう。
間違いを修正しながら発展するのが科学です。
遺伝子は容易く変わらない仕組みを持っている。
エピジェネティクスは変われない遺伝子を補い、外的要因の変化に適応する。
双子を調査するのは、遺伝か環境か調べるためである。
才能や子育てなど気になる遺伝子をとりあげているのは、興味を引くためだろう。
統計的に有意でも、確実な遺伝子は一つもないので、以下2点を押さえておけば問題ないはず(たぶん)
・遺伝子は性格に影響する
・単一遺伝子(疾患)は稀
小ネタをいくつか
・天才は遺伝しない(情熱を持ち続けるのは遺伝的要素がある)
・子育てが認識されてから、子どもの行動障害や精神障害が増えている(家庭環境は子どもの性格に影響しない)
・ゲイ遺伝子を持つ女性はパートナーに恵まれやすいかもしれない(次男三男にゲイが多いことから)
・すぐに濡れてしまう人(主に女性)がいる(PGAD)
著者は遺伝子決定論に傾倒していたという。
σ(゚∀゚ )オレ 自分も傾倒していたので、よく分かる。
何か違うと思い始めたのは、生命のストラテジーあたりから(たぶん)
緩くて強固な生命の仕組みは、発想を変えないと解けないと思うに至っている