マイホーム山谷 | サンディの今日もワイン

サンディの今日もワイン

サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。

読書時間:2.0h
一読:あり
再読:なし
R指定:なし
著者:末並俊司
刊行:2022年5月
価格:1500円+税
出版:小学館
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きぼうのいえと山本雅基のドキュメント

序章 山谷と介護と山本さん

1よそ者たちの集まる街
2「きぼうのいえ」ができるまで
3壊した壁と壊れた心
4「山谷システム」は理想か幻想か
5山谷のマザーテレサの告白
終章 マイホーム山谷

......

 

「きぼうのいえ」は山谷(東京都台東区)にある福祉施設
創設者は山本雅基。彼は現在、きぼうのいえのお世話になっている。

プロフェッショナル仕事の流儀で取り上げられ、おとうとのモデルにもなったきぼうのいえ。
その創設者になにがあったのか。

原因は統合失調症。
ナースコールをつけて24時間対応してたら、統合失調症にもなるだろう。
そこまでやらないと気が済まない性格も災いしたように思える。

山谷はおせっかいな人が集まり、9割が生活保護の住人を支えている。
その足掛かりを作った山本雅基は言う。地域包括ケアシステムは資本主義ベースで考えないと破綻する。

厚生労働省が実現しようとしている地域包括ケアシステムには、こう記載されている。
地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要です。
 

要は互助ですね。(取組事例を見ると、居場所をつくる「予防」がほとんど)
山谷以外の地域で、互助が成立するだろうか。
著者が総括しているように、成立しないと思う。

賃金は伸び悩み、年金の納付期間は延長(ほぼ確)、高収入でも長時間労働
これで山谷のようにおせっかいな人が集まるはずがない。

山本雅基は、地域包括ケアシステムは資本主義ベースで考えないと破綻するというけれど、費用も人員も足りない。
いくらか賃金を上げたぐらいでケアワーカーは増えない。

遠回りにみえる互助を増やしていくのが最短の路ではないかと思う。