情報生産者になる | サンディの今日もワイン

サンディの今日もワイン

サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。

読書時間:4h
一読:あり
再読:あり(論文を書く人)
R指定:なし
著者:上野千鶴子
刊行:2018年9月
価格:920円+税
出版:新潮社
本本本本本本本本本本本

読んでもらえる文章の書き手になるノウハウ

 

はじめに
Ⅰ情報生産の前に
1情報とは何か
2問いを立てる
Ⅱ海図となる計画を作る

3先行研究を批判的に検討する
4研究計画書を書く
5研究計画書を書く(当事者研究版)
Ⅲ理論も方法も使い方次第
6方法論とは何か
7対象と方法の選択
Ⅳ情報を収集し分析する
8質的情報とは何か?
9インタビューの仕方
10質的情報の分析とは何か?
11KJ法のその先へ
Ⅴアウトプットする
12目次を書く
13論文を書く
14コメント力をつける
15論文の書き方を学ぶ
Ⅵ読者に届ける

16口頭報告をする
17メッセージを届ける
18プロデューサーになる

あとがき

 

..............................

 

情報生産者とは、

こんな経験めったにできるもんじゃあないよ

この本を読んでよかったなあ~~~

 

と読み手が思うくらいの文章を書ける人をいう。
そういう文章を書くコツは、「問いを立て、誰かに宛てる」

問いは、なにか違うと思ったことを立てればよい。
簡単そうだが、風呂敷を広げすぎると手に負えなくなり、ありきたりな問いでは先行研究を超えるのは難しい。

調査しやすさも重要で、多すぎたり、正しくアクセスできない場合は、断念せざる負えない。
例として、「アダルトビデオの社会史」を卒論の問いにした学生は、90年代当時で20年分で済む(少ない)。ドラッグユーザーを対象にした問いでは、対象者へのアクセスが困難になる。

調査には時間とお金が掛かるので、調査する前に予算を獲る必要がある。
下記は研究計画書フォーマット

1研究テーマ

2研究内容

3理論仮説&作業仮説

4研究対象

5研究方法

6先行研究および関連資料

7研究用機材・研究費用

8研究日程

9本研究の意義

10本研究の限界

 

いきなり計画書を書けと言われても何から手を付けていいのか分からないのでσ(゚∀゚ )オレ、このフォーマットは参考になると思う。
ハイパーカミオカンデの計画書を見ると、近いものがある。
 

大型研究計画に関する評価について(報告)「大型先端検出器による核子崩壊・ニュートリノ振動実験(ハイパーカミオカンデ計画の推進)」について

 

陽子は崩壊しなさそうな気がしているので、ハイパーカミオカンデについて調べてみたわけだが、当然!?陽子が崩壊しない可能性には一言も触れてない。
予算が獲得できなければ元も子もないので不利なことは書かない方がいいと思うが、上野先生はダメと言いそう。
もんじゅがにズルズルになっているのは計画書のせいではなさそうなので、不利なことは書かなくていいことにする。
もんじゅ研究計画

 

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誰かに宛てるとは、読者のこと。
情報は読んでもらうことに価値があるので、読者に合わせて書き換えることや、演歌歌手よろしくドサ回りするくらいの気概がいるらしい。
そこまでの気概は無いので何もしないのだけれど、情報には私有、クラブ、公共の3種類があり、私有なら押し入れにしまっておけばいいと言われてハッとした。
本の内容を忘れないために書いているつもりが、読んで欲しかったのかσ(゚∀゚ )オレ
 

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本書で一番役に立つのは「コメント力をつける」で間違いない。
あちこちにレビューが溢れている今では一億総コメンテーターと言っても過言ではない一方で、外していると感じることが少なくない。上野先生曰く、

コメントとは、論者の問いを共有したうえで、よりよい答えを出すお手伝いをすること。

あれがない、これがないというコメントは、オレの知りたいことが書かれていないと同義。
論者は自身が立てた問いの結論を導きだしたわけで、オレの問いに答える必要はない。

上野節にシビれる一冊でしたが、上野ゼミには入りたいと思いませんでした。

卒業できる気がしない。