読書時間:3h
一読:あり
再読:あり
R指定:なし
著者:田野大輔
刊行:2020年4月
価格:1600円+税
出版:大月書店
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ファシズムを体感する講義の全貌
ヒトラーに従った家畜たち?
1小さな権力者たちの暴走
2「民族共同体」という理想郷
3統合の核としての指導者
4大量殺戮への道
C水晶の夜
C悪の陳腐さ
なぜ「体験学習」なのか?
1「体験学習」が生まれるまで
2「社会意識論」のてーな
3「体験学習」の概要
Cミルグラム実験
ファシズムを体験する
1日目
2日目
受講生は何を学んだのか?
1受講生のリポートからわかること
2デブリーフィングで学ぶこと
3ファシズムの正体とは
Cナチ体制は全体主義国家なのか?
「体験学習」の舞台裏
1「体験学習」の工夫と注意点
2「体験学習」の教育的意義
3「体験学習」が直面する課題
C青い目、茶色い目
ファシズムと現代
1ポピュリズムの時代
2日本の不寛容な空気
Cネット右翼
Cヒトラーは社会主義者なのか?
キャンパス内でいちゃつくカップルに「リア充爆発しろ!」と連呼し退散させる。
ファシズムを体感するこの講義は、メディアの注目を集めたせいで、2018年が最後となってしまう。
そのおかげで本にまとめることになったので、ヨシ!
ファシズムと聞いて思い浮かぶのは、独裁者が恐怖で支配するイメージだが、実際は民衆が作り上げるものである。
1人が恐怖だけで民衆を支配できるはずもなく、民衆の協力なくしてファシズムは成立しない。
次は受講者のレポート
「大きい声を出してない人に対して、ちゃんとやれよと思った。」
「部外者に対して、入ってくるなと思った」
集団行動により自分と他を分ける感情が生まれていることがわかる。異常な行動をしているのは「リア充爆発しろ!」と叫んでいる方なのに。
ファシズムとは、
『権力に従うことで行動に伴う責任から解放され、社会的な制約から「自由」に行動できるようになること』
ひとことで言えば
「オレのせいじゃないし」
ユダヤ人虐殺のはじまりは銃殺だった。それでは撃つ人の心理的負担が大きいので、分業化された。
ユダヤ人を連れてくる部隊、ガス室へ送る部隊、死体を片付ける部隊。
みんな何が起こるか知っていたが深く考えなかった。
まさに、「オレのせいじゃないし」は、ハンナ・アーレントのいう「凡庸な悪」である。
ファシズムを考える上で、ネット上の行動について考察があると良かったが、考えてみた。
カリスマ性:田野総統にはカリスマ性はない。十分条件でもない
集団性:ネットは個人なので当てはまらない
分業化:十分条件
ファシズムの必要条件とは何でしょうね。
ぽか~ん( ゚д゚)
本書では3本映画が紹介されているが、観れたのは1本だけ(amazon prime)
帰ってきたヒトラー 視聴可能
The Wave 視聴不可
es 検索でヒットしない

