読書時間:4.0h
一読:ありかも。長くてダレる部分あり
再読:なし
R指定:なし
著者:モートン・マイヤーズ/訳者:小林力
原題:HAPPY ACCIDENTS:Serendipity in Modern Medical Breakthroughs
刊行:2010年3月
価格:2600円+税
出版:中央公論新社
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序論 セレンディピティ 自然科学の知らざれる秘密
近代医学の夜明け 感染症と魔法の弾丸
細菌説の誕生ーレーウェンフックとパスツール
細菌学の新時代 コッホとエールリッヒ
化学の時代 魔法の弾丸サルバルサン
染料から医薬品へ サルファ剤の誕生
ペニシリン秘話
地中の宝 放線菌と抗結核薬
浮かび上がった謎のタンパク質 肝炎ウィルス
胃のなかの最近 潰瘍の真犯人
対がん戦争の火ぶたを切ったニンニクの臭い
バーリ港の悲劇 マスタードガスを抗がん剤に
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葉酸の秘密
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民間伝承薬ニチニソウとビンカアルロイド
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白金の本当の価値
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性ホルモンとガン
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血管新生 がんの栄養補給路を経て
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アスピリンは痛み以外もやっつける
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サリドマイド 悲劇から希望へ
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病気のニワトリと発がん遺伝子の発見 ラウル肉腫ウィルス
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ポリオワクチンの汚染ウィルスから見つかったもの がん抑制遺伝子
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放射線被ばくの研究と幹細胞の発見
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対がん戦争と大規模研究の時代
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得られた教訓
震える水晶の糸が心臓の謎を解く
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心臓電気の発見と心電計制作
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カテーテルを自ら人体実験した男
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ドッタリング 動脈内腔拡張術
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人造血管
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ノーベル賞委員会はNOにYES
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ハニー、問題は君じゃない。でも、それはNOだ
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動脈硬化とコレステロール
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血液をさらさらに
問題は人格ではなく、化学にある 精神安定剤、抗うつ剤、覚せい剤
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それは夢からはじまった 神経化学伝達物質の発見
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さまざまなショック療法
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ナイフとアイスピックによる精神の治療
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躁病患者の尿研究から生まれたもの リチウム
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抗マラリア薬、抗ヒスタミン薬、そして抗精神病薬ソラジン
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抗不安薬ミルタウン
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抗うつ薬と脳内化学
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間違っていた構造式 鎮静剤プリウム
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奇遇だね。私も同じ虫を飼ってるよ! アルコール依存症治療薬
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幻覚剤LSDの物語
結論 チャンスにチャンスをつかむ セレンディピティの重要性
それは偶然の出会いと思っていた。
人生観を変えるような出会いが偶然に訪れるものだと思っていた。
幸運は用意された心のみに宿る
セレンディピティは、ボーっと生きてる人には訪れない出会いだった。
近代急速に発展してきた医学は、セレンディピティによって創られてきたと言っても過言ではない。
細菌も見ることもできない時代は、セレンディピティがなければ、医療は発展できなかったのではないだろうか。
バリー・マーシャルのように、通説に合わないという理由で拒否されてしまう時代を切り拓くには、自分で試すしかなかった。
自身の体で実験しても大丈夫と確信していたのだろうが、傍観者からすると怖い。
胃潰瘍は「わーすごい」、心臓カテーテルは「ひぇぇぇ~」、ロボトミーは「たたた他人!?」
細菌が見えるようになり、遺伝子の存在を認識し、医療が発展したかというとそうでもなかった。特にガンに関しては。
あとは地道に進めるだけという感覚だったのだろう。対がん戦争は大きな教訓を残した。
著者は正攻法を否定していないが、発見にはセレンディピティが必要という。
ハワード・ヒューズ医学研究所が作った、ジャネリア・ファーム研究所
大河内正敏も研究テーマは自由です、と言っていた。セレンディピティを期待していたのだろう。
出資者からすれば、何をやっているのか分からず、ただ待つだけというのは辛い。
つまり、何をやっているか分かれば、出資者は辛くない。
研究者と出資者とのつなぎ役がいたとしたらどうだろう。
出資者が国としたら、説明責任も果たせて国民の納得感も得られるのではないか。
研究者の門戸は狭い。研究で食べていける人は一握りしかいない。研究者になれなかった人は、つなぎ役で食べていけたら、本懐ではないだろうか。
注文をつけるなら、研究は2人以上で。1人だと見逃すことも2人なら捕まえられる。
「発見とは皆が見てきたものを見て、皆が考えなかったことを考えることだ。」セント=ジェルジ・アルベルト
まだ定説になっていないが、定説になる前から分かっていた。
セレンディピティの良いところは、これだと思ったことが当たると、門外漢はほくそ笑むだけでいい。

