森毅と安野光雅の対談。
0から10までの数字を題材に、数字にまつわる話を繰り広げる。
3あたりまでは数字を元にした話をしているが、次第に取り留めのない話へ発展する(笑)
くだらない話でもなく薀蓄に偏るでもない話は読んでいて疲れず、何だか思い出せないけど楽しかったという読後感となった。
奇しくもこれは三谷幸喜のポリシーと同じで、本書はエンターテイメントとしても完成しているということか
本書は昭和57年初版だが、内容は古くなっていない。それは、世の中変わっていないことが、いかに多いかということを意味している。
森毅の言う「余裕」や「遊び」は許容され難い世の中だが、逆に昨今では必要なことだと思う。
余裕というのは、ある程度の間違いを許容することであり、規格から外れたことに対し過剰に反応するのは、間違いを許容しないことを意味する。
「9」の章で、教科書に間違いを仕込めと言うのは冗談にしても、間違いに気づくには受身ではダメだ。
「本当の勉強は独学ですね」という安野光雅の言葉が結論付けている。
能動的であれと。
試験の採点でも何らかの判断(間違い)が含まれると言っていたが、余裕のない人が聞いたらキレるかもしれない。しかし間違いが含まれると考えれば、対処はあるはずだ。
これは本音と建前にも似ていて、それに触れたガリレオの話は面白かった。(二人の創作も多分にあると思われる)
数学大明神というタイトルで、やたら人間くさい話が多かったのは、良い意味で裏切られたと思う
おまけ
本書を読んで鶴亀算が暗算でできるようになった。いまさら何の役にもたたないが(笑)
ちなみに、(足の本数-2*頭数)/2=亀の頭数
