サムスンの決定はなぜ世界一速いのか | サンディの今日もワイン

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サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。


サムスンの強さをまじまじと見せつけられた。
時価総額が世界10位内とは思えない高い危機意識を持っている。サムスンが沈むイメージが浮かばないくらいの。
日本企業がサムスンの弱みを指摘してもムダムダムダ。すでに何らかの対策をしているイメージしか浮かばない。たかが1冊本を読んだだけだが。
本書から得るものが多い経営層は少ないと思いたい。読むべきはベンチャー気取りの中小企業経営層だろう

著者はサムスン電子の元常務だが、サムスン自慢というより日本の経営層に気づいて欲しいという印象を受けた。
気づいて欲しい点は「スピード感」と「危機意識」の2点だろう。
意思決定のスピード感は当然だが、重要なのはスピード感を生み出せる環境だ。

日本では、部門や子会社間の柵があり、トップの号令一つでIT化はできないだろう。だが、それを成し遂げたサムスンでは、多品種少量生産で利益が出る体制を作りあげた。

もう一つスピード感を生み出しているのが情報の収集だ。その中で「地域専門家」と呼ばれる部隊はユニークだ。ミッションは地域に密着し文化を学ぶことだが、遊んでるだけでもOKらしい。だが、他国へ行き地域に密着し文化を学ぶというのは相当ハードルが高い事だと思う。引きこもっていては不可能だし、言葉も通じにくい異国で人と話をしなければ学べないからだ。おそらく真剣に遊んでるんじゃないかと思う(笑)
欧州でヒットしたワイングラス型のTVは地域専門家からの提案ではないかと推測する。

これらの施策を打ってスピード感のある意思決定をしているわけだが、経営層は10年先を見るために生みの苦しみだという。これを読んでサムスンが沈むイメージが浮かぶはずもない。
危機意識については持つ必要があるのは分かる。なんとなくヤバいという危機感ではダメだというのも分かるが、社風に近いものがあり一朝一夕ではできない。

流行のソーシャルメディア(モバゲー、グリーなど)ゲームの経営層はサムスンのような危機意識は持っているだろうか!?経営層はともかく、持つべきは社員だと思う。「急」がつくものは警戒しないといけない。急成長で増えた要員を雇用し続けるのは大変だじぇbyサンディ


最終章で日本が向かうべきところをいくつか挙げている。言いっぱなしの本が多いなか好感が持てる

アニメとかはどーでもいいが、「ノウハウの輸出」。これには同意。人件費の安い国と価格競争をしても勝ち目はない。日本は技術を売っていくときだろう。
サムスン品質に満足しているユーザーも次第にそれでは満足しなくなる。より高い品質を求められているときに、その技術がなかったら?危機意識の高いサムスンなら既に手を打っているかもしれないが、欲しがっているときに技術を売らなければ、売ろうとしたときには遅いかもしれない(ただしオンリーワンの技術は売ってはいけない)
良い技術が売れるとは限らないのが世の常だが売れそうな技術をアピールするくらいは国がやって欲しい。TRONが世界的なOSにならなかったのは国のせいだ。 

p90.サムスンがディスプレイを日本企業へ売り込みに行ったエピソードはバカ過ぎた。どこの会社なんだか驕りにもほどがある

メモ
品質はユーザーが決める
「見える化」の先「見せる化」
PDCAならぬ腹を下したようなPPPP(計画倒れ)が多い
サムスンの気になったところ。地域専門家の引継ぎは難しそう。それとも引継ぎしない!?