日本の難点 | サンディの今日もワイン

サンディの今日もワイン

サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。


「日本の難点」。テキトーな肩書の著者なら読まないタイトルだが社会学者が書いてるので読んでみた。
聞きなれない言葉を多用する自己満タイプかと思われたが、理論より感覚を重んじるタイプだった。

いじめについてから引用する。

『心底スゴイと思える人に出会い、思わず「この人のようになりたい」と感じる「感染」によって。初めて理屈ではなく気持ちが動くのです。
「いじめたらいじめられる」なんていう理屈で説得できると思うのはバカげています。』
全くその通りだと思う。感染という言葉はかっこ悪いが
感覚を訴えるところ他にもあったが、結局のところ感染を引き起こすのは何だろう。

「本物」

これしかないだろう。
著者は「メカラウロコ」体験が教育には必要だという。しかし人によって異なる感覚は教育制度でどうにかなるものではない。親が意識するしかないのかもしれない。


「日本をどうするのか」から。
市民政治について著者はこう言う。
社会には移ろいやすい庶民感覚に流されてはいけない領域が確実に存在する。専門家を当てにすべき領域が。確かにそう多数決は間違いを含むも確かにそう
著者は、前書きで恣意性を認識した上でコミットメントする段階へというが、明らかになっていないことが多い現状を何とかする方が先だろう。

例えば、原発反対を軽くあしらう石原知事は正しい。電力
需要は毎年増えているからだ。
しかし、原発を建設したいがために増えているように見せているとしたら?(恣意性)円高で海外に工場を移転しているのに電力需要は本当に増えているのか?(感覚)ピーク電力が増えなければ発電施設は増やさなくてもいいのではないか?(不明確)
そう思っても確かめるすべはない。だから専門家を当てにするしかないわけだが、今すぐ止めるというのはヒステリックな感情でしかない(としか判断できない)

まずはスマートグリッド導入で日本の電力需要を明らかにしてしまうのがいいと思う。もちろん恣意性丸出しの法案

これだけ情報化社会になってもバレない恣意性があるのは、使うのが人だからということに尽きる。すべてを明らかにすることもまた無理がある。著者の言うように成長は必要だ。

このあと他律的依存の話に出てくる「比較可能化」で面白
いことに気がついた。
比較可能化すれば光が当たらなかったところに光をあてられるのだ。

フェアトレードで貧しい国の労働者に光を当てることがで
きたなら、発電でも別の比較可能な指標を持ち出すことで変わるかもしれない(今は思いつかない。。)

替わりにワーキングプアで思いついた。短期派遣を逆手に
とれば転々としているため比較ができる。鬱など負の数値が高い企業の製品は買いたくないというマインドが広がれば成功だ。
しかし残念ながら絵モチだろ

フェアトレードがあるのは年端もいかない少年が学校も行かず農場で働いていることに感染した人が居たからだ。
派遣労働者に感染した人がいたか?よくて一時の同情止まりだろう。戦争論しか思いつかない残念な赤木くん。感染しないの?

他律的依存は悩ましいが感覚をベースに考えれば見えてくる。多く払うことで責任を果たしている感が得られれば、持っている人は払うと思う。ちょっと高いが環境に優しい商品を選ぶように。

ベーシックインカムや負の所得税も良さそうだが導入のハードルが高い。実施した国はなく絵モチ理論なのかもしれない。

最後に本書の感想として、違くね?と思うところは多かっ
たが、同じ方向は向いてると感じた。著者の宮台真司は、裏社会にも詳しい面白そうなタイプ。おまけに性の情報も詳しそうだし、いろいろ読んでみたいと思ったw

メモ
ラウド・マイノリティ:サイレント・マジョリティの反意語。考えれば分かるが意識したことがなかった。面白いのでどこかで使おう。
空間経済学の二項図式で良く知られたロジック「比較可能化→序列化→社会的排除→循環的固定」