おはようございます

ソフトブレインのシニアAです

いつもSE道場をお読み頂きありがとうございます

本日はものすごく繊細なシステムの話です

ではどうぞ・・・
『Tくん、凄く細かいねぇ・・・』
『あ、シニアAさん、建築CADシステムのバージョン1.0です。システムは動くのですが、文言の方が大変そうなんです。』
Tくんは若手ナンバー1の実力の持ち主だ

しかし彼にとっても建築用語は極めて難しいと言う

この建築CADシステムは1週間ほど前に受託したシステムで、いくつかの機能改良をしなければならないはずだ

『軒(「のき」と読む)だけで、たくさんの用語があるみたいだね。』
『そうなんですよ
軒、軒下、軒内、軒先、軒裏、軒天があってこの図のような関係になっているんです。』

『地道に調べていくしかないな。ドキュメントが残っていないのか
』

『この建築CADシステムの初期開発会社がドキュメントを1つも残していなくて
お客様が前に開発した会社が納めてこなかったと嘆いていました。私、今日の帰りに大型の書店に寄って建築用語辞典を探してきます。』

『俺らが仕事を請け負った限りは出来る限りドキュメントを残しお客様に喜んでもらおうな
』

『はい
』

この世の中にソフトウェアは数限りなくあるが、ドキュメントが1つもないシステムはもの凄く多いのが現実である

私は他社が安心して改良できるほどの情報を書き残す主義である

今回は類をみないほど大変なドキュメント作りになりそうだ

当時、建築CADシステムといったらCAD専用機上でサクサク動くイメージだったが、このシステムはパソコン上で動く初めてのシステムだった

安価なパソコンで動けば、多少動作が遅くても結構ニーズがあるようだ

私は1週間後、この建築CADシステムの機能改良チームに参加し、テコ入れすることになった。
開発言語はHITECH-C言語だった

当然同じ言語で修正する必要があるが、通常のC言語とあまり変わらないはずだから問題が起こるとは考えにくい

まあコンパイル環境・実行環境が1台しかないというアキレス腱は残っていた

今回は、ここまでです

次回のSE道場(後編)をお楽しみに・・・
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