こんばんは。
ソフトブレインのBです。
ソフトブレインのBです。
今にも降り出しそうな空を見上げながら朝のローカル線の駅でタバコを燻らせていた。
どこから飛んできたのか、黒いカラスに混じってカモメが街路灯に止まっている。
湿っぽい空気が胸を満たす。
海の香りがする。
カモメは悠然と身じろぎもせず止まっている。
王者の風格さえ漂わせていた。
どこに行こうとしているのか。
ここは海からだいぶ離れている。
なぜここまで飛んできたのか。
ここには魚すらいない。
迷いこんでいるのか?
それにしても慌てたそぶりすら見せず、悠然としていられるのはなにか崇高な目的があるのかも知れない。
昔、君の仲間がやったようにスピードにとりつかれているのか。
すべてを悟りきった眼差しは、一点を見つめているようだが、優しさを感じることができる。
そのさらに奥に燃えたぎるような火があるのだろうか。
やがて、カモメは街路灯から滑るように滑空し、今にも降り出しそうな空に消えていった。