こんにちは、シニアTです。
前回予告の「集中」について、です。
僕たちは7桁くらいの数字なら、すぐに復唱することができます。
一方、同じ7個でも、春の七草を復唱するのは、やや難しいですね。
16進(0-9とA-F計16)でも7桁まではすぐに復唱できる のに、春の七草の復唱が難しいのはなぜでしょうか。
もちろん理由があります。数字やアルファベットは誰でも知っている一方、春の七草には、スズナとがスズシロとか、知らない名前が並んでいるからです。
「春の七草」をすぐに復唱できた人達は、この7個の名前を事前に知っていて、7種の草のイメージが、それぞれすぐに浮かんだはずなのです。
以上から、我々は、持っている知識を最大7個、ひとかたまりに加工できる、ということががわかります。
(ただし、それを長期的に記憶するのは別の作業です)
見方を変えると、知識の単位というものがあり、我々人類は、それを参照する一時メモリを7個持っている、ということでもあります。
この知識の単位を、「システムの科学」でサイモン博士はチャンクと呼びました。
七草の例でいえば、その7種の名前にまつわるチャンクを持っていれば、春の七草を容易に復唱でき、なおかつ、「春の七草」という新しいチャンクを、容易につくりだすことができる、というわけです。
ただし、条件があります。もし途中で、誰かと会話しようとすると、7桁の数字は復唱することができなくなり、2桁くらいが上限になってしまうのです。
これは、たった7文字の並びに集中すると、この間、我々は会話できないってことでもありますから、ことは重大です。
この、一時メモリの7個セットは、単に暗記する際に必要な脳内回路ではなく、もっと重要な何かであることを、暗示していると思います。
...その暗示については、次回に。
写真は、お盆前最後のお弁当です。僕が作って、かみさんが詰めました。
かみさんの詰め方は自由だな、と思いました。