会場のFabbrica del Vaporeは、中華街と巨大な墓地であるモヌメンターレの近くにある工場跡地を使ったイベント会場。多くのアーチストへの支援を行っており、とりわけ社会問題をテーマに活動を行っているアーチストが多い。
今回のイベント“Legacy 3.11”は、日本人ならば数字から想像が着く通り、2011年に起きた東日本大震災をテーマに東北、特に福島の街の変遷、人々の暮らしなどが30名のアーチストの目を通して語られている。
会場入り口を入ると、色とりどりの大きな布地が目に飛び込んで来た。以前参加したチクチクプロジェクトか?と思ったが、それとはまた別プロジェクトであった。(プロジェクトFUKUSHIMA!下記参照)
このイベントを企画されたNippon Awakesのメンバー、平井さん、柳澤さん、中村さんが受付におられ、色々とお話を伺った。
上記平井さんはアーチストでもあり、解説頂いたが、福島原発の事故により起こった放射能汚染のため、子供達は外に出なくなり、町はブルーシートばかりが目立つようになったという。そこで福島出身のアーチストたちが発起人となって、町に色を与え、心を豊かにしようと、全国から送られて来た布を繋ぎ合わせ、大きな風呂敷(通称『福島大風呂敷』(10mx10m))を作り、その上で数々のイベントを行ってきたのだそうだ。現在、10mx10mの大風呂敷は85枚完成し、それを書籍にし出版していると言う。
震災後石巻に住み着いたカメラマン。ワカメを収穫しながら花火師の資格を取り、1年に1回、花火を上げているという。CGで制作した福島第一原発、福島で放射汚染地を撮り続けているカメラマン、放射能汚染を測り続けている団体、ビデオメーカー、その他、総勢30人のアーチストが東日本大震災を彼らの目、心、記憶を通して作品にしている。
こちらは平井さんの作品。街の人々の何気ない言葉をテーマに作品におさめておられるそうだ。正面に写っている字は、なんと額のガラスに文字が刷られているのか?彫られているのか?よくわからないがそれが影となって写しだされているもの。額も福島で使われなくなった木を使用しているのだそうだ。
そこに何気ない名言が刻み込まれ、額である木材が再生され、心が、精神が、そして環境が再生される。
イタリアは日本と同様、自然災害が多い国。他人ごとではない、とイタリア人の寄り添う心を感じられる。
そして、またこれは何事にもいえることだが、世界各地で起きている様々な事柄。メディアだけを通して見ていると、どれが本当だかわからず、知らないまま、世界の変化に流れてされて行ってしまいがちだ。
意外に、在ミラノ邦人には、このイベントが知られていないらしいと実感した。いずれにしても人種とわず多くの方々が、見て、感じること。そして、メディアではなく、実際現地で活動しておられる方々の声を直接聞けるのは良い機会であった。















