棒術の奥義 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

春の空手の大会で古武道も含まれることになり、今年になり、黒帯のみヌンチャク、棒術、釵などの古武道の稽古も始まった。

 

なんと家には、ヌンチャクが8本(その内手作り2本)、棒が3本あり、そのほとんどを練習用に道場に寄付したのだが、また棒を買ってしまった!どんだけ武器マニア?!爆 釵なんぞ沖縄旅行の際、購入し持ち帰ってきたのだが、よく国内、国際便の飛行機で簡単に持ち帰って来れたなあ…と今更思う。爆

 

ところで、2020年東京オリンピックの追加種目に空手が正式採用されたが、次のパリオリンピックに空手はない。空手は武道である、今やスポーツだ?いろいろな考え、捉え方があり難しい。

 

本来、空手は護身術であると共に、自己鍛錬の手段なので、沖縄の空手に試合という発想はなかったという。向き合うのは自分自身であり、空手の稽古を通じて自分を磨くことこそが沖縄空手の稽古。


また、空手は、沖縄古来の武術が中国の武術と融合して誕生したわけだが、空手発祥の地で脈々と受け継がれてきた沖縄空手は、先人たちが伝え継承してきた「型」の習得を重要視している。沖縄空手の「型」は、攻防一体となった無駄のない技が完璧なまでに構築されており、同じ「型」を日々繰り返し鍛錬することによって、体力、忍耐力、精神力を鍛え上げるもの。


そして沖縄では、沖縄空手と琉球古武道は、車輪の両輪のようなもので、どちらか片方ではなく、空手と古武道を両方学んでこそ、それぞれの技がより深まり、上達すると言われている。

 

ヌンチャクも棒術も釵も練習しているが、棒は結構好きだ。最も素朴で、最も原始的?な武器だからだろうか。


棒術の一種に杖術もあり、杖は合気道でも用いられる。棒の長さは異なる。ちなみに使用している棒は180-182cmで桜や欅製が多く、家での練習では長さ半分の半棒を使用。

 

棒術の歴史を調べていくと、流派も様々できりがないのだが、琉球古武道に関しての棒術は、相手の攻撃に対する基本的な受けや攻撃法がかなりあり、それは棒筋といわれる、棒の端から端までの動き方が重要。

 

今朝棒術のオンラインレッスンがあり、その稽古内容が録画されたものが午後に送られてきて、夜になり見直し、師範の説明や、指摘されたことなどをメモに取る。私ってださっ!鈍い動きで情けなくなるのだが、空手同様、いかに同じ動きを日々繰り返し鍛錬するかが重要。

 

師範曰く、仮想の敵を見、倒す。自分の棒術で相手は倒れるのか?

 

棒を振るのも腕の力ではなく、腰から動くが、その基本が空手同様やはり丹田。足や指先、腕などと違い、個別に意識することすら難しい体幹部を、思うように動かすなど至難の業。しかも、その深層筋に係る部分の動きを棒の先端まで伝えるなどどういうこっちゃ?と思う。

 

左右の手の連動、腰とのつながり。この連動の感覚を稽古で養わなければならない。

 

いや~、奥が深いなあ。