ついに8月! | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

あっという間に8月。
 
8月の和名は「葉月」。まだまだ夏まっさかりだが、8月7日あたりに「立秋」を迎える。8月は旧暦では、今の9月を表しており、秋が訪れる季節なのだろうが、イタリアの夏休みはまだ1カ月以上残っているおり、秋はまだずっと先という感じ。
 
ところで、8月は英語でAugust 。イタリア語ではAgosto。ローマ帝国の初代皇帝であったオクタウィアヌスの尊称にあたるアウグストゥスの名に由来する。
 
もともとはローマ帝国を築いたジュリアス・チェーザレ(ユリウス・カエサル)が紀元前46年に1月1日を年初とし、また1年を365日とする暦である「ユリウス暦」をつくった。さらに、西暦年数が4で割り切れる年を閏年とし、近年の暦の原型となった。
 
カエサルは自らの功績や名声を後世に残すために、自分の誕生月である7月を自分の名前に因んで、Julius(July、イタリア語は Luglio)と改名した。

その後カエサル没後、カエサルの妹の孫の初代ローマ皇帝Augustus(アウグストゥス)は、戦勝記念という大義名分の下に、8月をAugustusと改名する。余談だが、アウグストゥス亡き後、多くのローマ皇帝は、月に自分の名前を付けようとしたそうだが、長続きせず、その皇帝の死後、程なく元に戻されてしまったのだという。

 

また、ラテン語で7を意味する"Sept"からSettembre/September、

8 "OCTO" からOttobre/October、

9 "NOVEM" からNovembre/November、

10 "DECEM"から Dicembre/December となったのは、ラテン語に近いイタリア語を解する分、非常にわかりやすい。

 

その後、現在使われている暦「グレゴリオ暦」(暦の改定を命じた教皇グレゴリウス13世に由来)(ユリウス暦同様、地球が太陽の周りを回る周期(太陽年)を基にして作られた太陽暦の一種。)となったが、これはまずはカトリック諸国やカトリック諸都市から順次行われていき、その後プロテスタントの国々やアジア諸国へと拡がっていったという。日本がグレゴリオ暦を採用したのは、1873年。韓国が1896年、中国が1912年であり、アジア諸国の採用はかなり後になってから。
 
いやいや、8月になったよ、と簡単に言おうとしたら、思わずたっぷり時間をかけて調べてしまった。苦笑