朝顔日記 2021 〜 その3 俳句編 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

8月1日
朝顔n.10-12開花。
朝顔にわれ恙なきあした哉  by正岡子規
 
 
開花は嬉しいけれど、朝顔のしぼんだ姿は心寂しげ。少しねじれて悲しげでありながら、それでも咲いたという満足感を漂わせているようにも感じられる。明日もきっと、つつがなく朝顔を見ることができますように。
 
8月2日
今朝の朝顔n.13-17
朝顔やおもひを遂げしごとしぼむ by日野草城
 
 
 
朝顔の蔓の自由の始まりし  by 稲畑汀子
 
今年は支柱を立てていないので、蔓があちこち自由を得たかのように伸びている。それも生き生きして見え自然体で良しとしよう。
 
 
朝顔に挨拶したき人は誰
 
 バッタの訪問
 
8月3日
前日の花がしぼんだのか...と思っていたら、
 
 
開花。(N.18)
 
 
 
 
花の色が変わった。またもう一つの蕾は結局開かず。
 
今日は曇りで少し寒いくらいだったので、開花はなんと昼過ぎであった。昼顔か!
 
また、朝顔は日照時間が長すぎてもいけないようだ。つまり葉が一定以上の時間、暗闇を感じないといけない。夜は短いし、街灯の明るさもあまりよくないようだ。ちなみに暗闇の時間は9時間は必要だという。秋になった方がよく咲くのだろうか?
 
 
新たに芽をだしたのは、種が固くてうまく葉を開くことができず。自然の力とはいえ、開いてほしい。
 
考えてみれば、朝顔は夏の花だが、俳句の季語としては「秋」の花。今年の立秋は8月7日から。もうすぐだ。ちなみに季節の挨拶も「残暑お見舞い」となる。本来暑さも朝顔もピークのはずなのだが、あれ?どうした?意外に過ごしやすく、いきなり蝉の声も聞かないし、夜は冷房なしで窓を閉めて寝ても大丈夫なくらいだ。
 
風鈴も秋立つ音となりにけり by高橋淡路女
秋立てばそれに従う天地かな by星野立子
秋立つや皆在ることに泪して by永田耕衣
 
自然の出来事を思う今日この頃。