イタリアでは学年末にお世話になった学校の先生に保護者よりプレゼントする。
子供たちの幼少時代、分からないから他の保護者の右に倣えでいたが、大抵はクラスをまとめる保護者の学級委員が保護者の意見をまとめ、プレゼント購入、集金をしていたが、私立だったせいか若い先生にブランドのアクセサリーやらバッグをプレゼントする風習があり、それもどうなのだろう?と思ったことがある。(エステの商品券の時もあり、はあ?と思ったことがある。)そういう意味じゃ、公立の学校だと形だけのお礼、と言うこともありプレゼントも集金額もシンプルなものだった。
そういう意味では、日本の学校で、先生にお礼をすることはルール違反になるようだが、しかし、日本ほど贈答文化の習慣があるところはあるだろうか?誕生日のお祝いやバレンタイン、クリスマスをはじめ、お中元、お歳暮のような贈答そのものが、いまや虚礼廃止と謳われ、企業間などのお付き合いとしてのやりとりは減少傾向にあっても、両親や親族、お世話になった方々へ日ごろの感謝を伝える習慣が残っているように思われる。
♪夏の〜元気なご挨拶〜日清〜サラダ〜油セット‼︎
子供の頃によく聞いたCMのフレーズ。子供心に何で夏の贈り物にサラダ油なんだ?と思ったのは私だけだろうか?
ところで、夏の贈り物=お中元。それが7月中旬までか?と思っていたが、首都圏以外だと8月15日頃までを言うらしい。
また、表書きを立秋(8月8日か9日)までは「暑中御見舞」、立秋以降は「残暑御見舞」に変えれば失礼はないと言う。しかも、贈り先が目上の方の場合は、それぞれ「暑中御伺い」「残暑御伺い」とすると言う。この年になっても知らない事ばかりだ。
そもそもなんでお中元を送るんだ?と思い、いつもの好奇心で調べてみた。
お中元は、道教の年中行事である「中元」が起源。これに日本古来の先祖供養の風習が融合し、親類縁者などへお供え物を配る習慣ができたそうだ。
その後、江戸時代には、感謝の気持ちを込めた贈りものへ変化。現代のように、上半期の区切りにお世話になった方に贈る習慣として定着したと言う。
本来、お中元はお世話になった目上の方に、目下の方から贈るのが一般的なんだそうだ。その場合は、お返しの品を贈る必要はないと言う。友人、同僚、兄弟などの場合は、同程度の品物でお返しをする。品物を贈らない場合でも、お礼の意を伝えるのは最低限のマナー。
イタリア人の友人間で、特にお世話になった際、お礼に何処かへ行ったお土産を渡すと、“Di che?”と言われることが多い。あら、何のこと?そんな、気を遣わなくてもいいのに...で終わる。
日本人の場合だと、お礼が行ったり来たり...笑
この夏、我が家にも数件中元が送られてきた。母は思わず「あら、やだわ。」と。頂けばお礼をしなければならないからだ。ややこしい。
こう言う日本文化も、時代と共にどう変わっていくのだろう、とふと思った。
