2年前の日記。
父が立て続けに入退院を繰り返し, 飛んで帰国することが出来ず思い悩んでいた際、当時ボローニャにいた長女の一言で帰国を決意した。
>「ママ,しばらくおじいちゃん、おばあちゃんのところにいてあげたら?弟たちは敢えて放っておいたほうがいいよ。甘すぎるから、ママが離れたほうが成長する。パパもそう。」
その言葉に救われた。
出発する際、空港から長年、老人ホームにいらした日本人の知人女性に電話をいれると、親孝行してきなさいよ!と言われた。日本から戻り, 彼女の好きなものを持ってホームを訪ねたが、思いも寄らず衰弱しており、自分で立ち上がることもできなくなっており、4日後にお亡くなりになられた。
また、その日本滞在中には、その2ヶ月前に60歳を迎えた途端, 急死してしまった友人の追悼ミサに参列できた。
この2年、思えば身近な人たちと暫しのお別れをしたのだなあと思う。
今回, 葬儀を終え、世界的なパンデミックのせい?おかげ?でミラノに戻る飛行機はたびたびキャンセルされ、未だに戻れる目処がつかないのだが、母はミラノの家族に私を引き止めてしまい申し訳ないと言う。それこそ誰のせいでもなく、逆に母と二人だけで過ごす日を堪能している。
孝行のしたい時分に親はなし
前回も書いたが、これは親孝行は、親が生きている間に、しておいたほうがいいという戒めの言葉だ。広辞苑によれば、「子が親を敬い、親によく尽くす行い」とある。
何はともかく、それぞれが生きることができている「今」を大切にし、それぞれが出来る場所で、出来ることをしていけばよいと思う。