寒 〜 寒し三冬 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
 

南北に長いイタリアは、日本の気候状況と非常によく似ている。ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「四季」にもあるようにイタリアにも四季はあるけれど、南と北では気温や湿度などにかなりの差もある。

 

一般的に、北イタリアの冬の寒さは厳しく、乾燥しているが、その割に冬にカビが増える事も多いから気をつけないといけない。これは外気と室内に温度差で建物の二重になっている内側に汗をかきやすいからか?先日洗面所の窓側の床近くが黒ずみ始め慌ててカビ除けのスプレーをしたくらいだった。

 

 ところで、「寒」と書いて「かん」は、一年でもっとも寒い時期といわれている。今年は1/6〜2/3が「寒」。

 
この時期の水は「寒の水(かんのみず)」と呼ばれ、雑菌が繁殖しにくく、長期保存の味噌や酒を仕込むのに適してるのだそうだ。(味噌は数年前に一度作ったが味が今ひとつで家族の評判が悪く一度で断念!)
 
 画像は蕗の薹。ちょうど今、七十二候の第七十候、「款冬華 (ふきのはなさく)」 (1/20~1/24頃)時期。
 
大寒の初候にふきのとうが出始める頃、という意味らしい。
 
款冬とはフキのことで、その花茎をフキノトウという。ちなみに冬に黄色の花を咲かせるところから、冬黄 (ふゆき) がつまって「ふき」になったと言われている。
 
日本は暖冬のようだが、本来凍てついた地面には雪が積もり、強い寒さが襲ってくる時期で、草花は春に向けて着実に動き出している。
 
先日外に出した水栽培のヒヤシンスも着実に根を伸ばしているのを確認。
 
「寒さ」は、体感で寒く感じること、と同時に感覚的に寒く感じることも言う。心理的に身がすくむような場合にも用いる。
 
そういえば、先日中華街で、金柑を見つけた。金柑はこの時期の旬のもの。小さいけれど、皮ごと食べれるため、ビタミンCを沢山摂取できる。この時期、身体の毒素を排出してくれる牛蒡も旬。血液が浄化され、むくみの解消やお肌の調子を良くしてくれる。
 
中華街に繰り出してくるか...