款冬華 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 
今日1月20日は、七十二候「款冬華(ふきのはなさく  )は、春の使者であるふきのとうが顔を出し、花が咲く頃といわれている。
 
「款冬」はふきのとうを指す言葉。冬の終わりを待たずに、雪に被るように生える様子からこの漢字が使われるようになったという。寒い中、健気に芽吹き始めるふきの生命力に、どこか希望も感じられる。香りが強くほろ苦いふきのとうは、早春の味。ほろ苦さが春の訪れを感じさせてくれる。

ちなみに、ふきは日本原産のキク科の多年草で、平安時代から食用として栽培されているそう。また、自生している野生種は、水が豊富で風があまり吹かない場所を好んで繁殖するので、山の沢や斜面、河川の土手や用水路の周辺に生えていることが多い。



茎は地中に伸びていき、地下茎から地表に出てきた花のつぼみがふきのとう。そして、私たちがふきとして食べているものは茎ではなく、葉と地下茎の間の葉柄という部分である。余談だが、地下茎も地表に出てくることがあるようだが、有毒なので気をつけないといけない。

2週間後はついに「立春」を迎える。
「款冬華」は冬の終わりで、春の始まり。
日々着実に季節の移ろいを感じる今日この頃。
 
 
雪の中 脈打ついのち ふきのとう
ふきのとう てんぷら苦し 春の味
春近し 大寒すぎたら もう立春
厳冬の 凍てつく空に 丸い月 
カナの婚 イエスの奇跡 母の夢