Boketto | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

名前だけは聞いていたが、先日の大晦日の紅白歌合戦で初めて「チコちゃん」を見た。

 

NHKの番組で、「好奇心旺盛でなんでも知っている5歳」という設定の着ぐるみの少女・チコちゃんが、共演者をはじめとする大人の解答者たちに、素朴かつ当たり前過ぎてかえって答えられないような疑問を投げ掛け、解答者が答えに詰まると、チコちゃんの顔がCGによって突然真っ赤になり巨大化し、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」の決めぜりふと共に叱られてしまい、その後専門家に取材をしたVTRを流して答えを掘り下げるという構成で進められる番組なんだそうな。

 

競争社会の中に生きるのもしんどいけれど、競争がなく企業内部の意思決定の中で既得権益だけが守られ、それに唯々諾々と従うだけでは、人々はますますモノを考えずに、上に忖度するだけになってしまう。そんな社会では新しい発想は生まれないし、自分の勤める会社の価値観にすがって生きているだけでは、イノベーションなんぞ決して起こりはしない。

 

そういう意味では、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と言いたくなってしまう。

 

私なんぞ、普段の生活で気になること、興味を持ったら、一気に走り出してしまう。答え? 考えながら走ればいいじゃん!そういうノリで、未だに落ち着きのない50代。

 

きっと人によっては、私は煩わしい存在なんだろうな...とは思う。(思うだけ。)

 

ところで、世界的に”ボーっとする”、”ぼけっとする”という日本語が”Boketto"という言葉になり一人歩きしている。つまり、日常生活の中で、何もしないで、ぼんやりしている時間があってもいいのではないか?という感覚なのだろう。あえて、ぼーっとして脳を休ませることで、メリハリをつけよう!ということか?

 

確かに私のように、物事平行に行い、次から次へと予定が入ってくると、頭がしっかりしていれば、それで対処できるが、徐々に年をとり、心も体もバラバラになってくると、何をやっているのかさえわからなくなる。それはやはりよくないこと。人に対する心の在り方も雑になってしまう

 

集中力が身についていれば、頭の中でのオンとオフは作りやすく脳も冴えてくるが、やはりボーっとすることも大切。頭が冴えいると記憶力もよくなるし、直観力、目ヂカラも強くなることだろう。チコちゃんの毒舌にも共感できる。

 

Bokettoし 気分転換 毒を刺す 苦笑

 

 

 

 

 

http://www4.nhk.or.jp/chikochan/