子供達が小さい頃は、連休というとよく家族旅行に出かけていたが、今では誰かしらついて来ないし、私は旅行先でも家族のペースに追われ、気は休まらないし、また帰ってきても洗濯片付けが忙しく、できるなら家でゆっくりしたい。行くなら皆で行って来て!と言っては一人で残ることも多くなった。(その方が、女友達と楽しめるし!)
ところでこの夏の帰国中、母子で沖縄旅行に出かけたが、母子4人旅行はもういいな!と思っていたら、また出かけることになった。夫がスペインに出張へ行くというので、最終日の夜だけ合流し、行き帰りも別々というもので、かったるいな...と思っていたら、スペインに友達いるでしょ?行きたかったんじゃないの?と美味しいことを言う。まあ、そうなのだけれど、どうせなら一人か女友達と行きたいわ...でも、まっいっか。行ける時に行っておかないと、後悔することもなきにしもあらず...
行き先は、バスク自治州にあるビルバオ。人口わずか35万人。しかし、97年にニューヨークに拠点を置く「グッゲンハイム美術館」の分館がオープンし、近現代美術専門の美術館として世界にその名を知られるようになり、ツーリストも増え、観光促進に多大な貢献をしたようだ。
また、芸術だけではなく、この街をはじめとするバスク地方は、世界でも屈指の美食エリア。バスク地方だけで、ミシュランの星の数は30個以上といわれ、スペインでおいしいレストランを探すのなら、絶対にバスクに訪れた方が良いそうだ!
とはいえ、レストランで優雅に食事をするほど、金銭的に余裕もないし、大食いの愚息らを連れていく勇気さえもない。絶対ピンチョス巡りでしょ!!
ところで、「今日は暖かくてよい天気だよ!」とミラノのマルペンサ空港を発つ際、ビルバオ在住の友人からメッセージをもらったが、到着するとなんと雨!しかも、翌日はスペインも祝日でお店は閉まってしまうので、その日中に買い物はしておいた方がいいといわれ、雨の中、街を探索。
ホテル近くのクリスマスツリー。
偶然入った文化センター。かつてワイン倉庫だっただだっ広い建物をリノベーションしたという文化施設。
建物の上はなんとプール。天井越しに泳いでいる人が見える!
映画館や図書館、スポーツジム、レストランなどさまざまな施設が入居しており、友人もそこのプールに通っているのだそうだ。
翌日は晴れ。
ビルバオの中心地は、歴史的な街並みが保存されている旧市街と、ネルビオン川を挟んだ反対側のモダンな新市街の二つに分かれている。個人的に、建築ファンではないが、どちらも素敵。山と水がある街は開放感があって好き。
それにしても、滞在中はバルを歩き回った。とにかくバスク地方は美食で有名で、バルでも気軽にバスク料理を楽しむことができる。いわゆる居酒屋なのだが、非常にカジュアルでさくっと入れてしまう。2泊3日で何軒通っただろうか?2日目は4軒はしご。それでも現地の友達に連れて行ってもらったところが一番美味しかった。バスクのワイン、txacoli(チャコリ)もよかったが、普段は邪道だ!といいそうなビールをレモンソーダで割ったPika(ピカ)が気に入ってしまった。
コンデンスミルクをかけたチュロスは6本で2ユーロとお手ごろ。食後であったにもかかわらず、意外に軽く、ぺろっとなくなってしまった。
また、友人に勧められていたビルバオ名物Bolle de Mantequillaというバタークリームのコッペパンも軽くて美味。また、Carolinaと呼ばれる タルト生地の上にふわふわのメレンゲが10cmほどの高さに伸びた焼き菓子も食した。どんだけ食べる?余談だが、チョコレートの原材料であるカカオがヨーロッパへ入ってきたのは、16世紀、スペイン人エルナン・コルテスが中南米アステカ帝国を侵略し、カカオを持ち帰ったことが始まり、とか。その後、フランス、スイスへとチョコレートが上級階級の嗜好品として各国に広がって行くが、そのスペインから持ち帰ったカカオが最初にフランスに入ったと言われているのが、このバスク地方。チョコレート菓子の原点なのだろうが、見るだけで胸一杯。苦笑 (意外に胃が弱い!)
グッゲンハイム美術館は、建物も奇抜で面白かったが、とにかくみてみたかったのが、巨大な犬の像であるお花のパピー。いつからか私のブログに「いいね!」をしてくださる方にパピーの画像が出ており、素敵だな...と思っていたのだが、偶然上記友人のFBの画像と同じものが出ており、もしや同じ街に住んでいるの?と思い、メッセージを送ったら、なんと偶然なことに友人とご近所さんでバル友達であると知り、びっくり!今回ぜひお会いしたいと思っていたが、お仕事の関係で入れ違い!!残念!
1日目は夕方到着。3日目も朝の8時の出発と早かったので、あまりにも短すぎた。今度は女友達とゆっくり回りたいわ。