立冬 2017 〜 季節を愛でる | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也。

 

冷たい風が吹いたかと思えば、時よりうららかな陽気があって、ほっと和むことがある。晩秋から初冬にかけて見られる、この穏やかで暖かい陽気は、春に似ており「小春日和」と呼ばれる。冬の中に、春を感じ取られるなんて、なんだか嬉しい。

 

とはいえ、温暖化の影響か、日の差す日中はまだ暖かいが、夜になるとぐっと寒さが増す。昨日なんぞ寒くて寒くてブルブル震えてしまった。トリノからボローニャへ戻る長女が一泊だけミラノに寄って帰宅したが、ミラノが予想外に寒く、洋服がないから早くボローニャに帰りたい!と言っていたほどだ。

 

ところで、古来より、日本には季節や人生に訪れる節目というものがある。

 

子供の大事な節目な年に、その健やかな成長を祝うのが、七五三。昔は、子供が早くに亡くなることが多く七つまでは神のうちと言われていたそうだ。七五三は7歳まで無事に生きた子供の成長を神様にみせて感謝する意味。人生は愛おしい。

 

その節目が幾つもの節目を生み出したのだろう。

 

ちなみにミラノは今週末からクリスマス前の「待降節」(Avvento)に入る。ローマ典礼は4週間だが、ミラノのアンブロジアーノ典礼は6週間。クリスマスを楽しみに待つ、というミラネーゼらしい季節。とはいえ、クリスマスまで何かと忙しく、体がいくつあっても足りないくらいだ。そうやって坊主だけではなく、一般信徒も走り回る師走に突入!

 

とはいえ、まだまだ、冬は訪れたばかり。一風ごとにゆっくり大地は凍っていく。季節を愛でよう。