今が旬 〜 柿•Cachi | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで31年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

柿の季節となった。

 

はじめてイタリアで柿を見た時、柿は英語で”persimon" というから、そのままイタリア語読みして、"ペルシモーネ”とでも呼ぶのだろうか?と思っていたが、そのまま”カーキ”と呼ぶから、気が抜けた。しかも、単数は”カーコ”(caco)で、複数になって”カーキ”(cachi)となる。日本語の名詞に単数、複数ないんですが...苦笑。

 

イタリアで売られている柿は、日本のそれと比べ、大ぶりなのだが、数種類あるようだが、常に熟した感じのものと、ちょっと硬めのものとがある。

 

 

 

ちなみに色の濃いものは”チョコラティーノ”と呼ばれる。

 

柿は、東アジアの固有種で、日本に於いては、沖縄以外ではすべての都道府県で栽培、出荷されている果物。そして、柿は、弥生時代以降に桃や梅、杏などと共に栽培種が大陸から伝来されたと考えられおり、1214年、私の育った地元、川崎市麻生区にある王禅寺で、偶然発見された柿の一種”禅師丸”が日本初の甘柿と位置付けられているそうだ。

 

幼稚園、小学校の通学路は常に柿の並木道。初夏に、柿の花が咲き、実になるのだが、ほとんど落ちてしまう。まだ小さい時は、青臭く、また熟して落ちたものは、甘酸っぱく、べちゃっ!と道路に落ちているので、よく「柿ベチャ」と呼んだものだ。そのせいか、どうも柿は食べたくない。しかも、体を冷やす、という思い込みがあってダメ。

 

また、地元では禅師丸の最中が有名だったが、最近では禅師丸ワインや柿ワインケーキなるものもあるらしい。父に至っては、わざわざ干し柿を作って送ってきてくれたこともあるのだが、私は柿が苦手なんだってば!!爆

 

話はイタリアのカーキに戻り...あの熟した柿、イタリア人はどうやって食べるのだろう?と思う。そのまま、冷凍庫に入れ、シャーベット状にすると、それは私も食べられる。

 

先日、友人に柿とゴルゴンゾーラが合うのよ!というので、夫が買ってきた柿の一部を失敬し(!)ゴルゴンゾーラを塗ったクラッカーに柿のスライスをのせて食べたら美味だった! 目から鱗。柿って美味しい?!爆

 

父の秘伝 かびない干し柿 おしえておくれ

柿食えば 鐘の鳴る丘 秋の夕

柿むく手 にゅるにゅる指先 危ないな

 

まったく関係ない話だが、元ジャニーズの「シブがき隊」のグループ名の由来は「しぶい+ガキ」。けれど、「しぶい」というのは、タンニンの苦味というか渋みを思い起こし、かわいそうな名前!と思っていたが(爆)、心を奪われてうっとりするような、しびれる渋さだったのか〜!!。また、渋いには、「派手ではなく落ち着いた趣がある。じみであるが味わい深い。」という意味もある。まっ今更どっちでもいいか!爆

 

https://www.dispaa.unifi.it/cmpro-v-p-115.html