今が旬 〜 梨• nashi Trybeca | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

  

 

この時期、画像の梨だけを買いにいく八百屋さんが近所のメルカート(青空市場)にある。

 

日本では、梨の旬は7-10月だが、この形の梨はミラノだと10月あたりから数ヶ月の間だけ出てくる商品。

 

味は日本の”幸水”に当たるだろうか?この"nashi Trybeca"は、中華食材店でも見かけるが小ぶり。木曜日にでかけるメルカートにだけ、大ぶりの物が置かれているが、他のところでは見たことがない。1キロ3.99ユーロとちょっと高めだが、やわらかい果肉には果汁がたっぷり含まれ、ひと口食べると強い甘味が広がり病みつきになってしまう。土曜日にも出ているので、今でこそ、空手の稽古があり、土曜日の午前中でかけるのは非常に時間的にきついのだが、それでも早朝、また稽古の後にさっと買いに行くくらい大好き。

 

ところで、ヨーロッパだと”西洋梨”または”洋梨”と呼ばれる、いわゆる涙型というかどっしりとした下膨れ型が特徴。けれど、私としては、やはり日本の梨が好き。

 

また、日本で食される梨の歴史は古く、弥生時代にはすでに食べられていたという。そして驚いたことに梨の花は、桜の花にそっくり!というのも、梨はバラ科ナシ属で、桜も同じバラ科のモモ亜科スモモ属。ただ、梨の花は白で、桜は薄いピンク。開花の時期は桜の方が少し早いそうだ。

 

 

余談だが、梨の花言葉は「愛情」。梨の木の場合は、「慰め」「癒し」。甘くみずみずしい果物にぴったりの花言葉かもしれない。

 

話は戻り、この幸水的日本の梨、メルカートでは呼び名がまちまちで、"pera-mela"(pera <ペーラ>はいわゆる洋梨で、mela<メーラ>はりんご)丸い梨だからペーラメーラなの?と笑ってしまったことがある。ちなみに、発音はペーラの「ラ」は巻き舌。

 

また、pera nashi. 洋梨梨?これまた笑ってしまう命名。しかし、”Nashi"は日本語だから驚いた。そして、ついにこの”Trybeca"と呼ばれる畑は梨、味はアジア梨と呼ぶようになったようだ。ピエモンテ州にあるこの作り手は、60年間3代にわたり、もともとは桃を作っていたようだが、その後、キウイ、そして90年代に入り、梨も栽培育成にするようになったという。

 

さすがイタリア人なので、この"nashi Trybeca"は生ハムやチーズ、サラダやフルーツサラダとして食することも勧めているが、やはり日本人としてはこのまま食べたいもの。

 

ちなみに、効能は、便秘改善、高血圧予防、動脈硬化予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、利尿作用、咳止めだと言う。

 

それにしても、梨の生産、上位5カ国になんとイタリアが3位として入っていたから驚いた。

 

イタリアの桜は、日本の桜とはちょっと異なるが、梨の花でお花見するのもいいかもしれない。笑

 

 

http://www.nashitrybeca.it/it/il-nashi.asp