明鏡止水 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
 
ついに、「琉球少林流月心会 第23回全国空手道選手権大会」の日がやってきた。
 
平常心、平常心...呪文を唱えるように自分に言い聞かせる。
 
朝の5時半に目覚ましをかけていたが、その前に目覚てしまった。胃がキリキリ...朝食は腹六分目に!と言われていたが、何も食べられず。
 
8時開場のため、イタリア本部は7:50に体育館前に集合。早めに着いたがかなり多くの選手や御家族が到着していた。既に道着、または道着のズボンを着用している人が多かった。日本では、道着のまま稽古に通う人を多く見かけるが、イタリアではまずあり得ない。やはり文化の違いか。
 
さて、開会式直後から親子型が始まった。私は長男と参加したが、親子級の部は110組の親子が、段の部は25組の親子が16コートに分かれて戦った。わが親子は3戦まで進んだが、優勝候補だった親子に当たった。(実際優勝した)自分では、うまく型を打てたつもりでいたが、0-4で完敗。なんで?と思ったら、長男が「ママが人のこと見てないから、合わなかったじゃないか!」と怒り出した。えっどこで? けれど、会う人、会う人、長男が止まっちゃったからね...といわれ、そうだったの?と唖然。後から画像をみたら、かなりシンクロしていたのにもかかわらず、長男が足を滑らし、私が裏上面になったところで、私が先に進んだといっても見えなかったのだから仕方ない。
 
また、50歳以上のシニアの級の方は、13名が参加。師範には、勝つことにこだらない、と言われつつも、「人数が少ないカテゴリーだから負けたらばち当たるよ!」とプレッシャーをかけられていた。冗談でもプレッシャーはプレッシャー。結局参加者一人欠席。12人での対決。そのうち私だけが女性だった。1回戦はアナンクー。準々決勝以降は自由型。熱波のミラノで、日本はもっと暑くてしんどいからと言って、それに耐えうる持久力を付ける稽古をしてきた。また、日本で参加させていただいた道場でもいきなり、10回連続アナンクーを打たされ、途中で気を失いそうになった。息切れしていたのも私だけだし、周りの人は人間じゃない!と思ったほどだ。爆
 
私は、1回戦、準々決勝、準決勝と勝ち上がり、決勝はイタリア本部対決となった。壮年女子の級もイタリア対決。ある意味安心感で、勝っても負けてもいい、という気もあったが、最後まであきらめない!と師範にいわれ、とにかく、全力を出し切ろうと思った。
 
春の陣では、あまりにも私の癖がひどくてやめとけ、と言われたセイサンを打った。相手のMもこの日のためにどれほど努力してきたかは知っている。結果は2-2。お互いの個性がよく現れているなあと後からビデオを見て思った。 そして、同点の場合は延長戦となり、別の型を演舞し対戦しなければならない。セイサンより上のランクの型はできない。主審に「下のでもいいですよ」といわれ、彼がワンス―で来るのは想像できたが、私は、この日のために稽古を重ね、懸けてきたアナンクーでしょう?と思った。たとえ、アナンクーがワンスーより数ランク下でも、それはそれでかまわない、と思った。
 
親子型の1,2回戦は緊張していたが、それ以降は普段と変わらぬ気持ちで臨むことができた。
 
延長戦、とにかく、すべてを出し切りたい、そういう気持ちで打った。結果はまさかの4-0で勝った。勝った!というよりは、終わった!という安心感。後からビデオをみたら、微妙にダメだったところは数点あったが、結局親子型と合わせて8回型を打ったことになる。シュミレーションの稽古の方がつらかったかも!爆
 
親子で共に流す汗と涙。共に技を磨き, どんな困難にもひるまない不撓不屈の精神を磨く。来年もニ連勝目指し精進します。
 
その夜は、中華街に移動し、共に戦った仲間や家族との親睦を深める会に参加した。ビールが旨~い!!
 
↓画像は、型の3位以上入賞者と宗家岡田先生と記念写真。↓
 
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↓こちらはイタリア本部 ↓
 
 
 
およそ空手道に志す我ら
至誠一貫 信義を重んじ 礼節を尚び
闘志満々 錬磨に励み 己れに克ち
拳禅一如の精神に則り
人格陶冶の道を修めん
琉球少林流空手道月心会 
宗家 岡田俊郎