翔舞の陣 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで31年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

気づいたら、空手の大会まで一週間を切っていたことに気づいた。今回は他流派と合同でのオープン大会。今回は、我が月心会イタリア本部がホストとして、会場設置から何から何まで準備していく。

 

師範曰く、スポーツ化してきている空手を、勝敗ではなく、日本の武道として発信したいとおっしゃる。御意!

 

空手を始めてちょうど2年。これで4回目の大会。

 

とはいえ、この夏、初めて月心会の全国大会に出席するので、そちらの方の緊張感の方が大きく、思わず毎年春に行われる”春の陣”こと「翔舞の陣」のことを忘れていた。まだまだ先とは思っていたが、今年の帰国は、空手一色!というか、今の時点では,大会以外のことが考えられなくなってきた。(かなり緊張!)

 

それにしても、これまた気付いたら、私は全国大会では年齢的にシニアのカテゴリーになっていた。えっ年寄り???苦笑 本来シニアというと、有段者が多いわけで、男女一緒なの?というよりも、色帯と黒帯って一緒なの?そちらの方が、脳裏を支配し、不安になり師範方にどうなるんですか?と何度も聞いてしまった。師範の奥様は、まあ勝ち負けではなく経験として、自分の型を打つことが大切なのでは?とおっしゃってくださったが、師範は、人によってはモチベーションを落ちるのでは?とまで考慮されていた。モチベーションが落ちると言うよりも、黒帯の方々と自分は「別世界」と割り切っているので、奥様のおっしゃる通り、自分の型を打てばよいだろう。ただ、 どうも心の中で理不尽?というか消化しきれないものがあり、もやもや感がぬぐえない。

 

それにしても、毎回自分にも子供達にも「ベストを尽くす」と言い聞かせているが、結局結果は結果である。長男はしょっちゅう、負けて悔し涙を流しているが、本当に悔しければ精進せい!!と思う。

 

空手道訓 第2条
空手は己を見つめ己を正し己を磨くものである

 

週4回の稽古、最近は何を考えてか?2コマの稽古に続けて出ることも多い。(その後の筋肉痛が酷いのなんの!って。私はドMだな!)T子さん、もう何を目指しているの?と友人たちに笑われるが、もうこれなのだ。究極の自分磨き。勝ち負けではないと言いつつ、目標を設定し、それに近づくことは、意味がある。負けても意味がある。そして、新たな努力する目標を作り、自分の壁を越えていくしかない。今は、ドキドキワクワク。でもきっとそれが苦しくなる時もあるのだろう。大切なのは,「勝つ」よりも「負けない」こと。自分に負けない。

 

この一球は絶對無二の一球なり

されば身心を擧 げて一打すべし 

この一球一打に技を磨き

體力を鍛へ精神力を養 ふべきなり
この一打に今の自己を發揮すべし 

これを庭球する心といふ

 

これは,日本テニス界の先駆者・福田雅之助が記した 「庭球規」であるが、空手においても言えることだろう。精神の高み、そして境地...。 

 

どんな時にも動じない心と強い意志を持つ...日々精進。そして体調管理も稽古の一つ。大会まであと数日だが、あと4回は稽古に出られる。最後まで諦めず頑張ろう。