ミラノの物産展、Artigiano in Fieraも後半に入った。
お店によっては、売れ行きにも波があるようだが、私がお手伝いしている美濃焼のお店は、初日からすごい勢いで売りまくっている。やはり日本食ブームで食器にも興味を持つようになってきたということか。
それでもお酒も徐々に知名度が上がってきているが、なぜか徳利が売れず。ミラノでは日本酒もワイングラスで飲む傾向があるので、そのせいなのか?
また、驚いたのは、急須を探しているイタリア人の十中八九は「ギーザはあるか?」と聞いてくる。ギーザ? 鋳鉄のことらしい。つまり南部鉄器のようなものをいっているようだ。最近は内部はホーロー加工しているようだが、水分を残せば錆が発生してしまうだろうし、色落ちはしないのだろうか?などと気になってしまいがちだが、日本食レストラン(特に中国人経営)が日本茶を頼むと、鋳鉄の急須でお茶を出してくるので、その影響なのかもしれない。けれど、いくら火にかけられるといっても、直接火に急須をかけてお茶を入れてくるお店はないと思うけどな...なぜか、火に直接かけられるか?と聞いてくる。
また、1日だけ、歯の治療でインプラントを含む3本のブリッジを入れ替えるため、仕事を休んだ。(というか、もともとその日はオフだった)治療時、私の方から話しかけるわけでもなく、ドクターの方から、フィエラ行きましたか?と聞いてきたので、はい、毎日です。笑 というと、彼が毎日飲んでいる抹茶のお店を勧められた。日本のブースには2軒お茶やさんがあり、二軒とも抹茶を扱っているが、私の友人のお店ではなく、もう一軒の方で、毎年bioの抹茶を購入し、毎日2回飲んでいるのだという。お茶や抹茶も今や静かなブームだ。茶筌もすごい勢いで売れた。茶器に関しても写真を撮っていく人が多かった。これはラクなの?という質問も...ラクもここ数年、アクセサリーなどで有名になってきた日本の工芸品の一つ。
お酒といえば、お店のオーナーさん方は、ロンドン在住。ロンドンには、焼酎ラウンジや焼酎バーがあるという。おしゃれだわ〜。そういう意味じゃまだまだミラノは遅れている。まだまだこれから、という分野なのだろう。
ところで、今日は、ミラノの守護聖人である聖アンブロージオの祝日。ミラノ市内は学校も会社も皆休み。けれど、フィエラ会場などは、市外になるので、通常通り。また、明日はImmacolataと呼ばれる祝日だが、汚点のない、純潔な、という意味で『聖母無原罪の御宿りの祝日』とされており、ほとんどの学校が土日と掛け合わせるため、金曜日を休みにしているが、また、先日あった国民投票の投票場所となった学校は、前後の金曜日と月曜日も休み。学校の年間休日数は決められているが、どこでどう休むかは、学校によるので、なんともわからないが、家族で旅行に出る人も多い分、本来学校があっても、欠席者が多い為、授業を勧められない代わりなのか?!結局課外授業という名目で?学校からフィエラに行くことも多い。実際、現地にまでは一緒に出かけ、現地解散が多い。苦笑
余談だが、今日から夫と長女と次男は旅行に出かけてしまった。やったー!!久々シングルライフだ!と喜んだが、長男は補習校もあるし、空手は休みたくないというので、居残り。と同時に、友人に声をかけられ日本企業でアルバイトを始めた。学業と空手が両立できれば、いいといって許可したが、どうでしょうね?補習校の作文の提出率ゼロ。あちゃー。もう知らん!しかも、お弁当持ちで、朝の7時過ぎに出て行く。そんなの自分で準備してくれ〜!!
それにしても、今日はよく働いた。足が棒のよう。しかも、イタリア人には安くしろ!安くしろ!と叩かれる。しかし、オーナーは鉄の仮面で、ノー!!と言い切る。あまりにもしつこくされた場合は、トレードプライスであること。気持ちだけ数字を落とし、You are special!! You are lucky!!といえば良い、と言われた。言われたようにすると、イタリア人女性は、ちょっと不満そうな顔のままだが、男性の方が「俺ってスペチャル?!俺ってラッキ〜?!」と言ってニヤッと喜ぶ。おお、機能した!私ってペテン師?! とはいえ、最後に笑顔でありがとう、と言われれば嬉しいし、buon lavoro! 良い仕事を!頑張って!などと声をかけられると、疲れも吹っ飛ぶものだ。だから、逆に私も、人にそう声をかけようと思う。
以前、補習校で保護者の学級委員をしていた際に、必ず簡単な感謝の気持ちを表すメッセージを下さる父兄がいらした。やはり彼女が学級委員をした時に、連絡メールの後に、お世話様。いつもありがとう、などというメッセージをもらえると非常に嬉しかった。だから私もしようと思ったの、とおっしゃっていた。だから、私も同じことをすれば、嬉しい気持ちは連鎖する。何気ない、やりとり。コミュニケーションは大切だとつくづく思う。
来年のフィエラの日程は決定し、また私のバイトもコンファームされた。またお客様からもまた、来年会いましょうね、と言われると非常に嬉しい。どこにいても、誰といても、ちょっとした心遣いで、気持ちって繋がるものなのね。
あと4日、頑張ろう!!
※画像は、サンタンブロージオを祝うお祭り”O bei O bei" オベイ オベイ(ミラノ方言でObej Obej) のイルミネーション。ミラノ方言で「なんて素晴らしい、美しい」という意味のお祭り。16世紀初期から続いているミラノの伝統的な縁日は、元々はドウモ広場の近くで開かれていたが、1886年にサンタンブロージオ教会の近くに移動し、120年後の2006年にスフォルツェスコ城の周りに移動した。
