ミラノ市からプレゼント 2016年 〜 ピエロ・デラ・フランチェスカ 「慈悲の聖母」 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

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毎年12月になると、ミラノ市からミラノ市民へのプレゼントとして芸術作品が市庁舎であるマリーノ宮で無料展示される。

 

今年は、ピエロ・デラ・フランチェスカの「慈悲の聖母」(La Madonna della Misericordia).  イタリア中部、ウンブリア州のアレッツォのサンセポルクロ市立美術館から搬入される。

 

ピエロ•デラ•フランチェスカは15世紀に活躍したウンブリア派(ウンブリア地方に始まった画派)最大の巨匠。遠近法や数学者としても活躍しており、画家の著書「絵画の遠近法」というのがあるそうだが、ウンブリア派独自の画風でもある遠近法や明瞭な色彩、秩序高い空間構成などが有名。

 

聖母マリアがマントを広げ、その下に慈悲を乞う人々を庇護する絵をよく見かけるが、その思想は、まずシトー会に採用され、のちにドミニコ会にも取り入れられたという。ちなみに聖母の右側には男性(左奥の男性がピエロだと言われている)、または聖職者、左側には女性、または俗人が躓いて、が合掌した形で表現されている。

 

ところで、中世の人々は、戦争やペストのような災いは、すべて神の審判であると考えていたという。だからこそ、聖人や聖母の庇護のもとに自らを置き、そうした災厄から逃れたいと祈ったのだろう。

 

聖母マリアは、人として生まれながらも神の母となる。み使いガブリエルのお告げに戸惑いながらも「私は主のはしためです。お言葉通り、この身になりますように」と謙遜に答えるマリア。この世に生きて様々な災いに苦しむ者たちと神とを仲介する、唯一無二の存在は、ピエロの描く絵のように、人々よりも大きい。

 

また、聖のイコノグラフィー(図像学)として描かれる聖母マリアの冠も偉大さや力強さ、栄光を示しているという。

 

「いつくしみの特別聖年」の幕は閉じたが、私達の心のいつくしみの扉は常に大きく開いているように。

 

12月6日から1月8日まで。

 

 

http://www.comune.milano.it/wps/portal/ist/it/news/primopiano/tutte_notizie/cultura/piero_della_francesca_esposizione_natale_2016

http://www.museocivicosansepolcro.it

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