人間観察 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。



今日は,野暮用があって朝から東京の大手町に出かけてきた。
ラッシュアワーにぶつかるか?と心配したが、微妙に家を出た時間が遅かったのか、電車は座れなかったもののギューギュー詰めの恐怖にあうことはなかった。

ミラノでバスやトラム、地下鉄に乗ると必ず編み物をするが,時差ぼけによる寝不足とまたまた視力が落ちたのか,手先が見えずボーっと人間観察にふけった。

7人がけの座席には半分以上の人が,携帯電話とにらめっこ。何気に何をみているのかのぞくと、ニュースを読んでいる人もいれば、lineのメッセージを書いている人、ゲームをしている人もいる。朝からゲームかい?

流行なのかもしれないが、女性も男性のファッションも、私がイタリアへ行く前の時代とは思い切り変わった。こ綺麗にしている若者の男性が多い。昨年あたりからガウチョパンツと呼ばれる短めのワイドパンツをはいている女性が多い。あれは昔キュロットと呼ばれていなかったっけ?と一人で思い出しては笑ってしまった。(不気味!)

いきなり、ぼんと背中を押されたので,振り返るとイヤフォンをした女性があわてて地下鉄を降りようとして近くにいた私の背中にぶつかったのだ。「ちょっと待ったあ!何か一言言えないのか!」イタリアだったら言っちゃうが、あ~あ、いやね~、日本人。一言足りないんだなあ。耳栓して外の世界をシャットアウト。言ったところで無駄だわさ。下手したら、他人様にぶつかった事さえ気づいていないかも知れぬ。

それでも、イタリアのように、公共機関の中で、大声で身振り手振りをつけて電話で話している人はいない。逆にちょっと寂しいか?爆

用事が済んで、アメ横に足をのばしてみた。いつの間にやら、ガードレールの下には、多くのケバブ屋さんやアジア系の屋台が並んでいた。次男はトルコ人に「小さい兄貴!大盛りにしておくよ!」と言われていたから大笑い。「ここまで来てケバブはいいよ。」と一言。私は、中国人に中国語で声をかけられた。なんだかなあ。爆

以前は、帰国の度に、日本のものが目新しく,これも欲しい,あれも欲しい。これも食べたい、あれも食べたい。と思ったものだが、今回特にそういう気持ちもない。欲がなくなってきたのか疲れているのか。苦笑

以前は、帰国するたびに「ホーム・スイート・ホーム!」と思ったものだが,これまた今回感動が少なく。徐々にイタリア化してきているのか?苦笑

人間観察しながら、自分を顧みる。批判もあるが、それは常に自分の目が中心。必ずしも正しくはない。けれど、人間観察は楽しい。なぜならば人間自体面白いからだろう。

観察日記は続く...