ブルカ禁止法 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで33年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。


2016年1月1日より、ついにイタリア•ロンバルディア州でも病院をはじめ、州の公的な場所において、オートバイのヘルメットやフードキャップ(目出し帽)、そしてブルカなど顔面を覆う全ての着用を禁止されることとなった。

銀行強盗でない限り、公的な場所に、ヘルメットやフードキャップで出かける人などそういないであろう。これは明らかにムスリム女性の顔や全身を覆うブルカ着用に対する規制と取れる。

イギリスやフランスではすでに、ムスリム女性に対し、ブルカ禁止法は行われているが、非常に難しい問題だと思う。FBなどを読んでいると「当然だ」というような肯定派の意見ばかりを見かける。確かに、共生を推進するために作られたものであり、反宗教的な法律ではないと思いたいが、それでも信教の自由、表現の自由を侵害、そして差別に当たることにならないのか?

ムスリム女性は、コーランによると、顔と手以外を隠し、親近者以外には目立たないようにしなければならないと書かれているそうだ。ただ、国によっても、違いはあって、トルコ人などは、長いスカートや上着は長いものであっても、頭は軽くベールをかけるだけの人もいれば、何もしていない人もいる。かといって、ラマダーンを守っている話を聞くと、あれっムスリムだったの?という時もある。そういう意味では、かなりトルコ人はゆるそうだ。

地元アラブ人街をいているとベールを被っていないエジプト人はコプティと呼ばれるキリスト教徒。化粧もしっかりしている人も多いし、性格的にオープンのような気がするのは、個人的見解か?ムスリムのエジプト人、モロッコ人は彼ら同士はわかるようだが、一般的には全くわからない。まあ、イタリア人が日本人と中国人の違いがあまりよくわからないのと同じだろうか?



メルカートを歩いていると、若い女の子は、髪の毛だけベールをして隠しているが、成人女性になると、皆長い服を着ているが、必ずしも黒ではなく、柄物も多く、特にコートに関しては、長い真っ赤なコートやヒョウ柄のコートもよく見かける。体型がいい人も多いので、かなりインパクトがある。目だけ出しているヒジャブ、そして顔の部分は網になってはっきり見えないブルカの人もたまに見かけるが、申し訳ないが、確かに怖い気はする。顔も体型もはっきりしない。妊娠しているかどうかもわからないから、夏休み明けに急にベビーカーを押していると、「あれっいつ妊娠、出産したの?」ということも結構ある。

ムスリム女性は、男性に無理やりブルカを着用されている。女性隷属の象徴である、と訴える人もいるが、必ずしもそうなのだろうか?郷に入れば郷に従え、でご当地の政教分離の伝統に従うべきなのか?では信教の自由は?

ただ、itamaのスパツィオビンビをたまに手伝いに来る、モロッコ人のKは、頭はベールを被っているもの、いつもスウェットやジーンズを履いている。彼女いわく、スタイルは個人の趣味だという。確かに、itamaの生徒でも、ベールは被っているもの、普段着の時もあれば、長い服を着ている時の人もいて、あれっ?と思ったことがある。だから、多少融通性というか柔軟性があるのなら、やはり国が決めたものに、合せられるものなのかな?とも感じるが、それでもきっと今後何かしら、何を着るべきかを罰するのではなく、個人の選択の自由を認めるべきだと、問題が出てもおかしくない。

皆、自分が対象外であると、好きなことが言える。ただ、イスラム教徒=過激派とみなすことは絶対あってはいけない。差別が人の痛み、そして憎しみに発展するようなことは絶対に避けるべきだ。

法律として決まったこととはいえ、何か憂鬱な気がしてたまらない。