耳に聞こえるメロディーは美しい。しかし聞こえないメロディーはもっと美しい。
Heard melodies are sweet , but those unheard
Are sweeter; therefore,ye soft pipes,play on;
byキーツ
作者キーツは7歳で父を失い、15歳で母を結核でなくす。医者に奉公してようやく医学学校に入るものの詩に魅せられて学業を放棄したという。しかし、詩人としては認められず弟も結核で失い、自身も結核に犯され、恋人との結婚を諦め、療養にいったローマで寂しく世を去ったという。享年25歳。短い生涯だった。
こちらはキーツの詩集。
耳で聞くよりも、魂の奥深くで聞くメロディーの方が美しい。...彼の詩には、心の琴線をふるわせる何かがある。身内の死、そして本人も結核に犯され、死を意識していたのだろう。それでいながら悲壮感はなく、透明で静けさに満ちている。
ところで、ミラノの補習授業校の高等部では、毎月作文のテーマがある。今日から10月だが、9月のテーマはこの「聞こえないメロディ」というコピーがぴったりなショートショートを書くというものだった。しかも、起承転結はもちろん、読み手を引きつける表現方法が求められている。人を楽しませるのか、笑わせるのか、泣かせるのか...つまりどれだけ言葉を自分のものにしているかを見るというもの。言葉で遊ぶ気持ちが大切というが、これは難しい。長男にできるのか?
「聞こえないメロディ」。私自身も秋を堪能しつつ、心の奥深くで感じるメロディに耳を傾けてみたい。