ごぼうは,ミラノでは,私が知る限り中華街のKathayまたは,国際士都と呼ばれるスーパーで売られており,80-90センチほど長く2ユーロ前後。高いのか安いのかわからないが,私は一気にささがきにして冷凍にしてしまい,冬の食卓には何度も登場するので,格安と言えるだろうか?
日本のごぼうほど独特の香りはないが,歯ごたえを楽しめ,食物繊維を多く含むので,煮物やサラダに「体にいいから!」といって家族に強制する。笑
日本では,縄文時代の遺跡から食物依存物として確認されており,縄文時代か平安時代に日本に伝わったと言われているようだ。新ごぼうは初夏にでるが,一般的に旬は初冬。
ごぼうにはポリフェノールであるクロロゲン酸が豊富に含まれている。水にさらした際,茶色になる成分がそれで,抗酸化作用があるという。皮は向かない方がよいというのは,そのクロロゲンを失わないためだ。
ちなみに,盲腸のとき,ごぼうをすりおろしてそのしぼり汁を飲むと治るという。腹痛でも治るという。泥臭くないのだろうか?また,皮ごと使うと,アレルギー性のアトピーも,ぜんそくも,花粉症も好転して来るという。
また,イタリアでは,ごぼうはbardana (バルダーナ)と呼ばれており,食べる習慣はないが,薬草専門店に置かれている。春先になるとデトックスとしてごぼうの特集を健康雑誌などでよく見かけが,葉に抗消炎作用,そして根に浄血作用になる成分が含まれており,沸騰したお湯に,ごぼうと葉と根を煮だし,1日3度,2週間前後飲むとよいとされる。
それにしても,食文化の違いというのは,どこにでもあるものだが,太平洋戦争時の捕虜にごぼうを与えたら,木の根を食べさせられたと誤解され,【虐待】として懲役を受けさせられた話は有名。
そういえば,「ごぼう抜き」という言葉があるが,この「ごぼう」から来た言葉とは考えたことがなかった。多くの中から一つずつ勢いよくぬくことだが,ごぼうを引き抜くよう,一気に引き抜くこととは思いもつかなかった。
さあ,この冬,きんぴらごぼう,牛肉とごぼうのしぐれ煮,ごぼうサラダに,ごぼうスープ、けんちん汁、あ~旬の野菜でメニューが広がる広がる。
自然の恵み、自然の親切をありがたく頂く心が、創作料理?の意欲を沸き立たせる。
季節には季節のものを。大地の恵みに感謝!
今晩のおかず


