一つの小さな命 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

昨日,長女の親友が誰にも思いを告げずにこの世を去って行った。

朝家を出たまま,夕方まで連絡がつかず,母親から長女に連絡が入り,携帯電話のSNSサービスを通じ,探しまわっていたけれど,夜8時になり警察から彼女の家に連絡が入り...帰らぬ人となってしまった。ニュースを知った途端に長女は,パニックで過呼吸になってしまった。

いったい,なぜ....

中学は違うクラスだったが,進学した高校で1年間同じクラスだった。進級できず転校していったが,家も近所だったのでしょっちゅうお互いの家を行き来し,また旅行にも一緒に出かけていた。彼女の母親とも当然知り合いで,私の太極拳のある学校の受付もしていたので,イベントではよく顔を合わせていたものだ。先日も,久々あって,お互いいつになったら子育てから解放されるのかね...と笑って話したばかりだったのに。

長女は,友人は,いろんな悩みを抱えていた。でもいつも大丈夫,大丈夫と笑顔でいって,話してくれることはなかったという。この2週間,時間という時間がとれずまともに会えなかった。もっと話を聞いてあげていられれば...泣きっぱなしだ。

長女のFBの写真はいつもその友人と一緒だった。逆に,その友人のプロフィール画像は数メートル下の海に後ろ向きで落ちて行くもので,今になってすごいメッセージのようなものを感じてしまう。

昨夜,どうしてもいても立ってもいられなくなり,長女は,仲の良かったグループと教会の前に集まった。5人のつもりだったのに,あれよあれよと30人くらいが集まり,司祭まで出てきたそうだ。

大切な人が自死でなくなり,家族も友人も悲しい思いに浸っている。皆,苦しみを胸に秘めていることだろう。♪人生楽ありゃ,苦もあるさ~.でも一人で抱え込まず,弱音を吐いてくれれば...いや,逆の立場だったら,弱音を吐くことが出来たら...ということもあるだろう。

あなたはいつも私たちと一緒。
昨日,あなたの体は機能することをやめてしまったけれど,あなたの鼓動はこの沈黙の中に響いている。

FBでは,彼女の画像とともに,両親のメッセージが添えられていた。

親しかった人との絆は,死によって断ち切られるものではないだろう。天に昇り,神様のそばにいて,私たちの為に祈り,見守ってくださることだろう。私たちもそういう思いを大切にしないといけない。本来私たちの命は,神様から頂いたもので,生かされた命であり,人と人との交わりの中でこそ生きる命だ。けれど,肉体の死を超え,神様のもとで完成する命だと思えば,亡くなった方を思う時,私たちの命のつながりは,神様と人と人とのつながりに広がるものとなるだろう。

神様の慰めと慈しみがご家族のもとにありますように。