泥棒にご用心 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

北イタリアは、北米や他の欧州諸国と比較して、殺人や傷害などの凶悪犯罪は比較的少ないといわれているが、だからといって決してないわけではない。毎日配信されて来るミラノのニュースでは、ミラノに限らずイタリア国内のニュースも含まれるが、もう読むのも嫌になるうんざりするようなニュースばかり。殺人までにいたらなくても、強盗、窃盗、傷害、性犯罪、恐喝、詐欺、薬物関連・・・

なにか、あれば「あ~あれはアルバニア人の犯罪だ。」「いや、モロッコ人だよ。」とイタリア人はいう。確かに、不法滞在の外国人の数の増加に伴い、イタリアに各地における窃盗事件が多発しており、十分に気をつける必要は常にある。

すり、置き引き、車上荒らし、こんなの日常茶飯事。このS.Siro地域なんてサッカーやコンサートのある翌朝は、一つの通りに数台、車の窓ガラスが粉々になっている状況も普通の状況だ。なんで、サッカーやコンサートの間に、警察は巡回しないのだろう?

事件は、春夏秋冬、季節を問わないが、やはり一番気をつけたいのが、留守の多い、夏の休暇中。やはり、ご近所さんもじわじわヴァカンスに出かけ始めた。長期間不在にしている際の空き巣被害もごくごく普通。我が家も一度あった。私たち母子が帰国中で夫が一人残っていたが、なんと窓を開けたまま、ちょっとの間だけだから・・・といってそれから数時間も家を空けていたのだ。それじゃあ、どうぞ入ってください、といっているようなもの。しかも地上階。いくら私たちが不在であったからといえ、しばらく気分が悪かった。車上荒らしも1,2度ではない。

泥棒に入られた家の隣に引っ越してきて、すべての窓に門扉があり、場所によっては、あかないようにしてあるので、それこそバーナーで燃やして壊すようなことさえなければ、そこから入ってくることはないだろう。門扉にも、鍵をしめ、あかないトリックもある。けれど、鍵をつくり設置するプロがいれば、それを壊すプロがいるのも普通だろう。

隣のアパートの1階の家でも、昨年3回も泥棒に入られた。しかもどれも平日の午前中で、常に誰かしらが家にいたときだから、聞いただけでも心臓が止まりそうだった。一度はベランダから。これは、ドアを開けっ放しだったからしかたないだろうが、2度目はトイレの小さな窓から。彼らの家には、雨戸の外の門扉がなかった。さすがに3度目に入られた時は、窓の外、すべてに門扉を設置していた。これがあるないとでは、まったく違うはず。

夏休み。家の前の病院もそろそろ正面玄関のみからしか入れなくなる。するとどっと人通りも減るから、静かになるが、夜や週末は静か過ぎるようになる。

今朝、壊れていたり、調子の悪かった雨戸3箇所を修理してもらった。本来、昨日の午後だったが、待てど暮らせどやってこない。あちらから電話があり、午前中の仕事が終わらず、社員が戻ってこないと。しばらく待ったが、私の予定もあったので、翌朝、つまり今朝に変更してもらったのだ。予定から15分たったところで、電話しようかと思ったら、やってきた。

1時間半後。終了。これで、安心して出かけられる。後は、夫に鍵をかけること、きちんと雨戸を閉めるよう、強く言っておかないと・・・。

また、アパートの入り口や裏口のドアをきちんと閉めることも大切。いつもだれかが中途半端に締めているので、頭にくる。そして今朝から、クレーンが敷地に入ってきて工事中。屋根の修理だそうだ。アパートの敷地の外に締め出され、入れなくなった人が、我が家のインターフォンを押してきた。知らない人の場合、ぐちぐちいって絶対開けないようにしている。思わず「いつまでかかりますか?」と聞いてしまった。セキュリティ問題は神経質になってしまう。

いつ、どこにいても緊急事態は、発生するかわからない。平素の心構え、今一度確認しておいたほうがいいかもしれない。