霊的なお薬 <Misericordina> はいかがですか? | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

Misericordiaとは、日本語では、『哀れみ』と訳されているが、どうも、日本人感覚からすると、「哀れみ」というのは、「かわいそうに思う心」で、上から目線のように感じられ、、『神の哀れみ」といっても、どうもしっくりこない。 

でも語源を調べてみると、もともと形容詞のMisero<哀れな、気の毒な>から名詞・Miseria<悲哀、苦悩>があり、sentimento, per il quale la miseria altrui tocca il nostro cuore、他の人の<哀れみ>が私たちの心<cordia>に触れる感覚のことを、哀れみ、悲哀、慈悲、というのだろう。とにかく、心で触れることが大切。 

ところで、先日、教皇フランシスコは、アンジェラスの祈り(お告げの祈り)の最後に、信仰年の閉幕において、成果を具体的にするために特別なお薬をお勧めします、と話された。ついにパパ様は、薬剤師になられたか?!笑 心臓の絵が描かれたパッケージを出され、心でのむ59錠の薬が入った霊的なお薬「ミゼルコルディ-ナ(あわれみ)」です、と言われた。 

中に入っていたのは、ロザリオ。そして<使用上の注意>として、聖ファウスティナ・コヴァルスカの「神のいつくしみへの祈りの花束」の祈りが、イタリア語、スペイン語、英語、ポーランド語の4ヶ国語に書かれているというもの。 

「この薬は、私たちの霊魂に、そしていたるところに愛を広げるために、また許しと兄弟愛のために、霊的に作用します。服用することを忘れないで下さいね!なぜならば、それは心によく効くからです。霊魂に、そして生活全体そのものに作用します!! 」

なんと茶目っ気あふれるパパ様なのだろう。このMisercordinaは、サン・ピエトロに集まった6万人の信者に配られたと言う。 


「神のmisericordiaが世界を変えます。この「misericordia」という言葉は「慈しみ、あわれみ」という意味です。神の慈しみを受け取り味わうならば、それがたとえ小さな慈しみであっても、世界をより温かく、公正なものとしてくれます。わたしたちはこの神のあわれみをよく悟らなければなりません。神が忍耐強く、あわれみ深い父であることを悟らなければなりません。」(2013年3月19日 教皇フランシスコ就任感謝のミサ説教引用) 

http://www.youtube.com/watch?v=D5Ot-OBBEqQ 

http://it.radiovaticana.va/news/2013/11/17/in_piazza_san_pietro_distribuita_la_%E2%80%98misericordina%E2%80%99,_una_medicina/it1-747251 

http://www.vatican.va/holy_father/francesco/angelus/2013/documents/papa-francesco_angelus_20131117_it.html

http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/francis/msg0063.htm