いつも同じレストランへ行くのは, 芸がない。どこに行ってみる?谷の向こう側のお城辺りを見に行ってみる?といって、車を走らせた。
Gaviとは違って、ぶどう畑は見あたらなかったが、中世のたたずまいを残して静かに丘の上にたつ町、S.Cristoforo(サン・クリストフォロ)。お城だと思った建物は、一部が教会になっている14世紀の建物だった。現在は教会と平日が図書館になっており、図書館は日曜日のため、閉館。街の子供たちが、栗を拾って遊んでいたが、私たちが中庭を横切っていくと、初めて外国人をみたかのように、驚いた顔をして見られた。人口607人、小さな町だ。
食べるところなんてあるのかな・・・坂の上で、バール兼オステリアを発見!!
夫が様子を聞いてくる、といって中に入ったが・・・といってなかなか戻ってこない。おしゃべりに花が咲いてしまったようだ・・・。「何人?」「この町のパロッキアのドンは韓国人なんですよ!そのうちやってくるから・・・」といったら、本当にやってきた!
あっ・・・!!車に乗っていて、ずいぶんとアジアっぽいイタリア人がいるもんだな・・・と思ってみていた男性が韓国人の神父様だったのだ!
「日本人ですか?」日本語で話しかけられた。
在イタリア14年の神父様。この町は、皆ファミリーだよ、と仰る。やはり、イタリアの、小さな町だと教会はまだまだ中心で、町の誰ものことを知っているのだろうか。教会はその神父様一人で、切り盛りをしているようだし、バールにも、ミサの時間帯が貼られていた。ミラノでは、考えられないことだ。
厨房の方では、「ジャポネーゼが来た!」「初めてのことだ!!」と話しているのが聞こえた。笑
アンティパスト・ミスト。
ハム、サラミ。ポレンタのラグー添え。ポテトとフンギのオーブン焼き。微妙にぺペロンチーノがきいており美味。
ラビオリの赤ワイン煮の試食。
白ワインのゾーンで唯一作られている赤ワインで煮たもの。
ラビオリのストラコッタ。
Stracottaとは、煮すぎた=よく煮込んだと言う意味で、 柔らかくなるまでじっくり煮込んだ肉のこと。ピエモンテでは、一般的に、よく煮込んだ肉は、『ブラザート』と呼ばれるが、ピエモンテは大きい。この地域は、どちらかというと、リグリアに近いので、料理の呼び方も違うらしい。 たまねぎ、バター、赤ワインで煮込まれたそうだが、バターの香りは全くしなかった。
セコンド、薄切り肉のロトリーノ。
真ん中の腸詰ににんにくのきいた薄い玉子焼きが巻かれているのが、ポイント!見た目よりも、ずっと軽くて驚いた。
これだけ食べて、18ユーロ。これまた、驚いた!!
何度も、シェフやらシェフの奥さん、娘が出てきては、食事のことを説明してくれた。また、韓国人の神父様を囲む10数人のグループも暇さえあると、声をかけて来た。アットホームでいいなあ。
また来ます!
大満足でミラノに戻った。





